2012/05/19(土)

いつものように最初の夜は途切れがちな睡眠を重ね、早朝に起床。昨夜はiPod touchでしか宿のネットに繋がらなかったけど、今日はMacBook Airでも繋がった。やっぱりPCの方が入力は格段に楽だよね。部屋は狭くても、朝食はイングリッシュブレックファスト(English Breakast)なのが嬉しい。

地下鉄ゾーン2の外に出るのは今日だけで、計算してみるとゾーン1~4の1日用トラベルカードを買い足した方が安くなった。しかも週末は終日オフピーク料金が適用されるので、宿を早めに出て時間を有効利用~とパディントン駅からディストリクト線(District Line)に乗ると、隣のベイズウォーター(Bayswater)駅を発車する際に異音がして緊急停車。車両故障で運転中止とのアナウンスがあり、ホームに降りる。暫くして係員が順番にドアを閉めた後、素人が聞いても変だと思う音を立てながら、故障車両はホームを後にする。仕方なく次の列車を待ってみたが、一向に来る気配がなく、その間にもホームの乗客は増えていく。次に来る列車は回送というアナウンスが入ったところで、見切りをつけて反対方向の列車に乗ってパディントンに戻り、ベーカールー線でエンバンクメント(Embankment)に出て、そこから別系統のディストリクト線列車に乗り換える。大回りすることになるので、順調に復旧した場合は時間を損したことになるが、故障車両が線路を塞いだ場合はどうにもならなくなってしまうので、急がば回れ作戦。結果的にどちらが正解だったかは不明だが、幸いすぐにリッチモンド(Richmond)ゆきの列車に乗ることが出来た。

樹冠ウォーク

予定より1時間近く遅れで、ようやくキューガーデンズ(Kew Gardens)駅に到着。王立キュー植物園(Royal Botanic Gardens, Kew)を訪れるのはこれで4回目となるが、ロンドンに来たらやっぱりここは外せない。いつもは反時計周りに園内を歩いて、最後の方は足が疲れてしまっていたので、今回は時計回りに見学。まずは前回体験し損ねた樹冠ウォーク(Rhizotron and Xstrata Treetop Walkway)。階段を上り詰め、セイヨウトチノキ(マロニエ)よりも高い場所にある遊歩道に出る。足許や両脇は透けて見える構造なので、高所恐怖症でなくても少々怖かったりするが、鳥の視線で木々を見下ろしながら一周。下に降りるとちょうどそこがWiFiスポットだったので、ベンチに腰掛けて休憩しながらiPod touchでつぶやく。そろそろ空腹になってきたので、近くにあるカフェテリアで早めの昼食。ポークチャップの焼きリンゴ添えを注文したら、かなり食べごたえがあった。

キュー植物園

食後は十年ぶりにマリアンヌ・ノース・ギャラリー(Marianne North Gallery)で壁を埋め尽くす精緻な植物画や風景画を見てから、日本庭園を経由してブルーベルの群生地に向かう。既に盛りが過ぎていたものの、青い絨毯はまだ咲き残っていた。一旦テムズ川(River Thames)の岸辺に出てから、巨大なシャクナゲ群落を通って、ツツジやライラックの咲く区画に進む。この辺りまで来ると色とりどりの花壇が目立つようになる。新聞で報道されていた五輪模様の花壇もあったが、全体を見下ろす場所がなかったので、写真に撮っても今ひとつ分かり辛い。ロックガーデンと温室群を一通り見てから、植物園の外に出る。以前、温室内でジャカランダを見付けたと思っていたが、アメリカ区画で改めて探しても葉が類似したマメ科の樹しか見付からない。当時は違いがよく分かっていなかったはずだから、誤認だったのかもしれない。

テートブリテン

植物園の後は恒例となっている「ニューウェンズ(Newends)」で、メイズオブオナー(Maids of Honour)とスコーンがセットになったクリームティー。歩き疲れるまで植物園内を回っていた前回や前々回と異なり、今日は時間と体力に少し余裕があったので、ディストリクト線からビクトリア線(Victoria Line)に乗り継いでピムリコ(Pimlico)駅に移動。標識に従ってテムズ河畔にあるテート・ブリテン(Tate Britain)へ。中に入るとチケット売場と特別展の入口しか見当たらない~と思ったら階段を上がった先が、無料開放の常設展フロアになっていた。その名が示す通り、英国の芸術家の作品を集めた美術館であるが、事前に知っていたのはミレー(Millais)の「オフィーリア(Ophelia)」だけだったりする。館内は改装工事中で、ターナー(Turner)のコレクションを展示する区画に行くために、一旦外に出て団体入口に回る。さすがに英国を代表する画家の名前くらいは知っていたが、画風や題材については初めて知ることになる。常設展を一通り見終わったところで地下鉄を乗り継いでパディントンに戻る。夕食は駅構内のスーパーで購入したサンドイッチ。同じ欧州でもイギリスではレジ袋があるんだね。