2012/05/22(火)

聖ポール大聖堂

朝起きてネットで確認すると、今日乗る予定の地下鉄路線に大幅な遅延が生じているとのこと。まだ早朝なので、そのうち戻っているかもしれないし、場合によっては別ルートを考えてもいいだろう。とりあえず時間が掛かりそうな方、体力を使う方を優先ということで、ノッティング・ヒル・ゲート(Notting Hill Gate)で中央線に乗り換えて、セント・ポールズ(Saint Paul's)で下車。セント・ポール大聖堂(Saint Paul's Cathedral)は駅から歩いてすぐのところにあるが、入口と反対側に出てしまったので大回りすることになったけれど、大聖堂の全景を写せる開けた場所に出られたので結果的には正解だったかも。

黄金回廊より

入口でオーディオガイド(iPod touch)を借りて、身廊から中央部に進む。イタリアルネサンス様式で荘厳にして華麗だが、こちらも内部は撮影禁止となっている。身廊の外れにある入口から螺旋階段を登ると、259段で囁きの回廊(Whispering Gallery)に到着する。30メートル下の床面を見下ろす回廊は、囁き声が反対側に伝わることから名付けられたそうな。ここからさらに118段を登ると、建物の外にある石の回廊(Stone Gallery)に出る。ここからはロンドン市街が一望出来るが、さらに153段を登るとドーム上方にある黄金の回廊(Golden Gallery)に辿り着く。地上からの高さは85メートル。テムズ川沿いのミレニアム・ブリッジ(Millenium Bridge)、ロンドン・アイ(London Eye)などの名所や、高層ビルの混じる街並が見渡せる。一通り撮影した後は2つの回廊を経由して地上に降り、オーディオガイドの案内に従って、大聖堂の地上階と地下を見学。全てのガイドを再生したらかなり時間が掛かりそうだったので、メインプログラムだけにしておく。地下に食堂があったけれど、昼食にはまだ少し早かったので、地下鉄の駅に戻る。

ケンウッドハウス

隣のバンク(Bank)駅で北部線(Northern Line)に乗り換えた時には、遅延は解消していたようである。北部線はカムデン・タウン(Camden Town)で支線同士がX字に交差していて、交互運転を行っているが、エッジウェア(Edgware)ゆきが来たので、そのままハムステッド(Hampstead)まで乗り通す。エレベーター(lift)に乗って地上に出て、坂道になっている通りを登り、ハムステッド・ヒース(Hampstead Heath)と呼ばれる広大な緑地の縁を歩く。今日はとても天気が良いので、木陰の涼しさが有難い。30分掛けてようやくケンウッド・ハウス(Kenwood House)の入口に到着し、小道を辿ると白亜の館が見えて来る。早速入館しようと思ったら、先月から来夏まで改装工事中だった(T_T) 中に展示されているフェルメール作品「ギターを弾く女」に対面するためにここまで来たのに(T_T)(T_T) 仕方がないのでシャクナゲの咲き乱れる庭園を見学してから、カフェテリアで遅めの昼食を取る。

帰りは元来た道を歩くのはしんどかったので、バスに乗って反対側のアーチウェイ(Archway)駅に出る。事前にバスの運行経路を調べておいたので、幾つ目で降りたらいいか停留所を数えていれば大丈夫~と思っていたら、行きと帰りで経路が違ってたりして少し焦る。それでも欧州では珍しく車内の電光掲示に次の停留所名が出ていたし、多くの人が降りる停留所だったので、乗り過ごすことはなかった。今度も目的地に向かう支線に入る列車が来たので、そのままトッテナム・コートゲートまで乗車。今回の滞在で2度目となる大英博物館に入り、アジア、欧州、中東区画など4日前に見残した所を一通り巡る。

ローストビーフ

夕食までまだ時間が余っていたので、チャリング・クロスに移動して再びナショナル・ギャラリーへ。閉館前だし歩き疲れていたので、フェルメール作品と印象派だけを鑑賞。大英博物館にせよ、ナショナル・ギャラリーにせよ、無料なので足さえ運べば気軽に立ち寄れるのが嬉しい。テムズ川付近を散策して時間調整してから、予約していた老舗レストラン「シンプソンズ・イン・ザ・ストランド(Simpson's in the Strand)」に入る。注文したのは勿論、伝統的なローストビーフ。一緒にボルドーワインをグラスで注文したが、元々ボルドーはイギリス領時代にワイン製産地として発展が始まったので、イギリスでボルドーの赤を飲むのはそれ程不思議なことではないかもしれない。目の前で切り分けられたローストビーフは、事前情報通り巨大なヨークシャープディングが添えてある。グレービーソースは意外と薄味だったが、ヨークシャープディングに染み込ませてから食べると、丁度良い味となった。付け合わせにジャガイモとパンもあって、かなり満腹となったけれど、別腹にルバーブとカスタードのタルトを注文。円安の時ならかなりの値段となったはずだけど、幸いにして今は円高で最高値の半分くらいである。