京阪で八幡市に移動して、駅前からバスに乗車。浜上津屋で下車して、適当に川の方に歩いて堤防上に出ると、茶畑の向こうに一直線に伸びる木の橋が目に入る。“木津川の流れ橋”として知られる上津屋橋で、橋桁を固定せず増水時に流すような構造になっている。一番最近では昨秋の台風で流出し、今春に復旧したばかりであ�00メートルを超え、現存する流れ橋としては日本最長。河川敷は広大で、現代的な建造物が周囲に殆どないことから、時代劇の撮影によく使われているらしいが、実際に橋桁を歩いてみると鉄製のボルトやワイヤが目に付く。時代劇の時は足元を近くで写さないようにしていたのか、それとも以前は構造が違っていたのだろうか。後から調べてみると、橋が出来たのは1953年と意外と新しい。対岸の堤防近くまで来てようやく川の流れが見えて来る。河川敷のうちのほんの一部に過ぎないが、橋脚の上の方に引っ掛かっている漂流物が、増水時の凄まじさを物語っている。反対側の堤防の上からも撮影してから、橋を一往復してバス停に戻る。
駅前で軽く食べてから、男山ケーブルカーに乗る。高校の時以来なので、4半世紀ぶりとなる。2001年に更新した新型車両には初めての乗車となる。本線の特急は塗色が変わっているが、こちらは赤と黄の特急色“アロハカラー”が健在。あまりに久しぶりすぎて、山上駅からの道程や境内も記憶には残っていなかったりする。本殿が参道に対して角度がついているのは珍しいかも。雨がぱらついてきたので早めに引き返すが、駅に戻る途中で展望台に立ち寄る。手前の木々に遮られているものの、三川合流地点のあたりなどを見渡すことが出来る。そういえば半年前は対岸の天王山からこちらを見たのだったっけ。
八幡市から中書島、六地蔵と列車を乗り継いで、地下鉄東西線の醍醐で下車。地上に出ると「醍醐寺↑」という表示があって首を傾げたが、上ってみるとショッピングセンターのペデストリアンデッキから道が続いているのだった。住宅街を抜けて徒歩10分で醍醐寺に到着。霊宝館は改装中とのことだったので、伽藍と三宝院の共通券にしておく。仁王門か近くの金堂、五重塔から奥にある弁天堂まで行ってから、三宝院に入って庭園を鑑賞。天気は回復して青空が広がっているが、その分暑くなっている。今回訪れたのは「下醍醐」と呼ばれる場所で、山の上にある「上醍醐」の方が歴史が古いそうだが、徒歩1時間ということなのでまたの機会に。
地下鉄で烏丸御池に出て、「伊右衛門茶寮」で休憩。連休中の午後で混雑していたため、待ち時間を利用して2階のギャラリーも初めて見学。夕食は事前に調べておいた"Brasserie Vapeurs"に入る。ワインはフランスの赤が中心で、グラスでも産地が選べるのが嬉しい。一杯目はローヌにして、二杯目はボルドーのChâteau d'Escucac(ACメドック)にする。後から調べてみると、クリュ・ブルジョワとのこと。料理もいろいろ選べて、何より禁煙なのが有難い。自宅近くにこういう店があったら通ってしまいそうだな。帰りは酔い覚ましも兼ねて、河原町まで歩いてから阪急に乗る。