2013/03/17(日)

日本時間で目が覚めてしまったので確実に寝不足だけど、そのまま行動開始する。部屋の窓から見えるサイゴン川(Sông Sài Gòn)の朝日がひと際眩しい。朝食会場に行くと、従業員のアオザイ(áo dài)にベトナムに来たことを実感。部屋のネットは有料だけど、ホテルチェーンの会員になったら無料とのことだったので、フロントで入会手続きをしてから部屋で接続。

メコン川クルーズ

今日は現地発ツアーを申し込んでいたので、集合時間前にロビーに降りる。他の客がいなかったので、事実上専用車としてホーチミンを出発。川沿いの道を南に進み、高速道路も経由して、1時間半でメコン川(Sông Cửu Long)の畔にあるミトー(Mỹ Tho)に到着。まずはモーターボートに乗って、この辺りで最大の中州であるトイソン島(ユニコーン島/Cù Lao Thới Sơn)に渡る。どこへ行くどこへ行く紅い河~ベトナムで“紅い河”といえば、北部を流れる紅河(ソンコイ川/Sông Hồng)なのだろうけど、夜会「2/2」の舞台はホーチミンの方だし、水もそこそこ褐色ということで。河に映るのは空の色~という歌詞の通り、着色した川でも空の青が波頭に確認出来る。トイソン島内の観光メニューは大体決まっていて、今回はココナツキャンディーの製造場見学、ハチミツ茶の試飲、果樹園散策&トロピカルフルーツ試食の順となる。休日で混雑していたため、民族音楽の演奏はかなり遠い場所で行われた。そしていよいよ、本日のメインイベントである手漕ぎボート。ノンラー(円錐形の笠/nón lá)をかぶって、5人用の船に乗る。沢山の船が集まる船着き場を出て、ニッパ椰子のトンネルの中を静かに進む。コースの殆どは細い水路で、メコン本流に出て暫くすると終点のモーターボート乗り場に到着。観光客が手軽に楽しむには、このくらい穏やかな場所の方がいいのだろう。帰りの船の中で、切れ目を入れたココヤシの実(ココナッツ)を貰って、ストローで果汁(ココナッツジュース)を飲む。

ヴィンチャン寺

ワゴン車に乗って、ミトー市内のヴィンチャン寺(永長寺/Chùa Vĩnh Tràng)へ。中国様式とフランス様式を取り入れた建物が印象的だが、内部の仏像は光背がネオンだったのに驚く。屋外の巨大な布袋像は修復中で、涅槃像は最近完成したのだとか。境内にはブーゲンビリアが咲き乱れ、ベトナムの国花であるハスも咲いている。続いて昼食会場のレストランに移動。メインはミトー名物の象耳魚(エレファント・イアー・フィッシュ)のフライで、野菜類と一緒にライスペーパーに巻いて食べる。餅入りのライスボールは、球の形に揚げた状態で出て来るが、中空なので切り分けると油揚げみたいな状態になる。「花鍋」というのは野菜入り寄せ鍋だと思っていたら、その名の通りエディブルフラワーを使っていることを後から知る。既に調理された状態で出て来たので、そうとは気付かなかった。帰り道も特に渋滞はなく、予定より少し早めに宿に戻ったところでツアー終了。午後から多少雲が多くなったものの、雨が降ることはなかった。

ホーチミン夜景

部屋で暫く休憩してから、夕方前に再び外出。ホーチミンは車よりもバイクの数の方がずっと多いが、信号のない交差点が多いので、歩行者が横断する時はバイクの海を渡っていくことになる。渡り方を知らないと呆然と立ち尽くすことになるが、避けてくれることを前提にゆっくり歩く、というのを実践。なんでも急いだり立ち止まったりするのは、“予想外の行動”となってかえって危ないのだとか。最初はおっかなびっくりだったが、途切れ目を見ながら徐々に慣れていく。ただし自動車は避けてくれないことになっているようなので要注意。宿から近くにあるビテスコ・フィナンシャル・タワー(Bitexco Financial Tower)に入ってみたが、展望台への行き方が分からない。分かり辛い案内標識を見て、もしやと外側に回ってみると、サイゴン・スカイデッキ(Sigon Skydeck)の入口は独立した場所にあった。チケットを購入して専用エレベーターで一気に49階まで上がる。展望室は全方位に視界が開けていて、Ω型に蛇行するサイゴン川の畔に広がる市街地を見渡すことが出来る。高層ビルも幾つかあるが、小さな家が並ぶ区画や、森林が残るところもある。昼間の景色を一通り眺めたところで、上階の喫茶室で休憩。ベトナムコーヒーを注文したら品切れだったので、代わりにカフェラテにする。日没時に下階に降りて、何周か回りながら次第に暗くなる景色を撮影。カメラの限界となったところで、エレベーターで地上に降りる。

蓮の実炒飯

夜はガイドブックに載っている店で夕食。ビルの上階には年代物の旧式エレベーターで移動。ベトナムの郷土料理を中心に、メニューは百種類以上あって目移りするが、牛肉の炒め物、羊の胸肉の炒め物と、蓮の実炒飯を注文。アジアの料理は概して辛いというイメージがあるが、ベトナム料理はソース等で味を自分で調整出来るので有難い。食後はホーチミン市人民委員会(Ủy ban Nhân dân Thành phố Hồ Chí Minh)、ホテル・コンチネンタル(Continental)、市民劇場(Nhà Hát Thành Phố)など、付近のライトアップした建物を見てから宿に戻る。