2013/08/26(月)

ドレスデン城

予報だと天気はあまり良くなさそうだったのだけど、朝から思いのほか晴れている。今日も路面電車で旧市街に出掛け、エルベ川(Elbe)の河畔を散策したり、大壁画「君主の行列(Der Fürstenzug)」を見たりして時間調整。9時半になったところでドレスデン城(Residenzschloss)の窓口に並んで、歴史的緑の丸天井(Historishces Grünes Gewölbe)の当日券を入手。指定時間まで僅かだったので、慌ててロッカーを探して荷物を預けてから入口に進む。オーディオガイドを借りて、ロビーの展示を見ながら列に並び、二重扉を潜って宝物室に入る。それぞれ内装が異なる部屋が次々と現れ、貴金属やガラス、宝石などがテーマ別に展示されている。戦費捻出のためコレクションの一部を売却したり、空襲で建物が大きな被害を受けたりして、往時の姿は完全に留めていないものの、今でも十分ため息が出る程の美しさである。城内の他の施設は昨日購入した地域カードで入場出来るので、新しい緑の丸天井(Neues Grünes Gewölbe)やオスマントルコ展示室(Türkische Cammer)などを見学。 昼食はツヴィンガー城内の店で、ローストポークをザクセンの白と一緒に。

マイセン

午後は2階建ての近郊列車に乗って西に向かう。30分と少しでマイセン(Meißen)に到着。ここまでの鉄道運賃も地域カードに含まれていて、マイセン市内の幾つかの観光施設でも割引が適用される。駅前通り(Bahnhofstraße)を歩いて、旧市街橋(Altstadtbrücke)に差し掛かると、エルベ川の向こうにマイセンの街並を眺めることが出来る。丘の上に城や教会が聳えているのが印象的である。ドレスデンを出るのが予定より遅くなってしまったので、少しでも時間を稼ぐべく、橋を渡って旧市街の縁を少し早足で歩く。

マイセン磁器工場

駅から2km近く歩いて、マイセン磁器工場(Prozelian Manufaktur Meißen)に到着し、まずは受付で直後の見学ツアーを申込む。成型、彫像、絵付け、彩色の職人が常駐している小部屋を順に訪れると、見学者は各国語の解説をチャンネル別に受信するという、合理的なシステムになっている。コース終了後は上階の博物館を見学。売店には様々な種類の磁器があり、日本で買うよりもずっと安いのだろうけど、コーヒーカップ等がユーロで3桁。円高の時でさえ衝動買い出来ないものは、円安の今だとさらに無理(^^;;; 館内にはマイセンの器でコーヒーが飲めるカフェがあったのだけど、残念ながら時間がなかったのでパスして、旧市街に戻る。

マルクト広場

旧市街の中心にあるマルクト広場(Markt)を経由して、石畳の坂道を歩き、さらに石段を上ると、赤煉瓦の街並を見下ろすことが出来る。まだ逆光となる時間だったので、撮影は後回しにして、丘の上のアルブレヒト城(Albrechtsburg)を見学。この城の中で白い磁器の再現に欧州で初めて成功し、城内には長らく製造工場があったのだとか。解説を読むと、この地で成功したのは、ザクセン王の資金と情熱、錬金術師や金工・ガラス職人の技術という条件が揃ったためのようである。様々な時代に製作された磁器が展示してあるのも興味深い。城内を一通り見学してから、隣の大聖堂(Dom)を訪れる。ゴシック式の建物も荘厳だが、クラーナハの祭壇画も見逃せない。

夕方が近付いて太陽光線の角度が変わったところで、丘の上からの景色を撮影してから駅に戻る。線路が工事中のため一部区間が単線になっていたが、近郊列車が30分に1本走るだけの路線なので、特に問題はないようである。途中駅でナローゲージの観光鉄道を見掛ける。今日も昼にしっかり食べたので、夜はドレスデン駅構内で軽食を調達してから宿に帰り、ぎりぎり残っていた接続時間内にメールチェック。