2014/08/13(水)

ヘント旧市街

天気予報によると今日は海側の方が、明日は山側の方が天気が良さそうということで、急きょ予定を変更してベルギー北部のフランデレン方面に行くことに。フランデレンまたはフラーンデーレン(Vlaanderen)は現地語であるオランダ語に基づく呼び名で、フランス語ではフランドル(Flandre)。そして日本では英語形(Flanders)に基づく「フランダース」としても知られている。プレメトロでブリュッセル南駅に出て、オーステンデ(Oostende)ゆきのインターシティに乗り、約30分でヘント・シント・ピーテルス(Gent St. Pieters)駅に到着。ヘントはベルギー第3の街で、日本では英語読みのゲント(Ghent)の方が通りが良いかも。旧市街は駅から少し離れているので、駅前からトラムに乗って移動。コーレンマルクト(Korenmarkt)で下車して、まずは聖バーフ大聖堂(Sint-Baafskathedraal)でファン・エイク(Van Eyck)の「ヘントの祭壇画(Gents altaarstuk)」を鑑賞してから、すぐ近くのヘント鐘楼(Belfort van Gent)に登る。天気は上々で、先程の大聖堂や聖ニコラス教会(Sint-Niklaaskerk)、青空の下に広がる旧市街の色とりどりの屋根を眺める。

フランデレン伯居城

鐘楼を降りた後は市庁舎(Stadhuis)に立寄ってからレイエ川(Leie)に出て、両岸に建ち並ぶギルドハウスを見ながら歩く。大肉市場(Groot Vleeshuis)の近くの橋には円弧状の切れ込みが入っているものもあった。天橋立にある回旋橋と同様の構造なのだろうけど、こちらは路面電車の線路ごと回転するようになっている。実際に稼働しているところを見てみたいけど、そう都合よく立ち会えるものでもない。昼食にはまだ少し早いかな~と思っていたところ、急に雲行きが怪しくなって雨が降りだしたので、予定を前倒ししてフランデレン伯居城(Gravensteen)に入る。昔の武器や防具などが展示された城内を見学するうちに通り雨は止み、屋上に出る頃には青空が広がっていた。ここまでで思ったよりも時間を要したため、昼食はパスしてトラムで駅に戻り、売店で買ったワッフルを食べてから、アントウェルペン(Antwerpen)に向かう列車に乗る。こちらも日本では英語系のアントワープ(Antwerp)の方が通じるかな。

ノートルダム大聖堂

終点のアントウェルペン中央駅(Antwerpen Centraal Station)では、頭端式ホームに到着。なかなか重厚な造りの駅舎を出て、西に伸びる通りを歩き始める。到着前に雨が降った形跡があるが、今は良い天気。途中から歩行者専用となり、道から少し離れたところにあるルーベンスの家(Rubenshuis)を見学。オランダを代表する巨匠が住んでいた家で、当時の内装や調度品の残る部屋に、ルーベンスを始めとして様々な画家の絵が飾られている。続いて訪れたのが、街のシンボルとなっているノートルダム大聖堂(O.L.Vrouwekatheraal)。聖母被昇天を描いた祭壇画はルーベンスの作品で、小説「フランダースの犬」にも登場する。アニメ化されるなど日本では有名な話で、大聖堂の前には日本語と英語で表記された「フランダースの犬記念碑」まであるが、作者がイギリス人ということもあり、地元ではあまり知られていないらしい。

ビーフシチュー

すぐ近くの市庁舎(Stadhuis)とブラボーの噴水(Brabofontein)を見た後、スヘルデ川(Schelde)の岸まで行ってから、旧市街で早めの夕食。ワインセラーだった地下室を利用したレストランで、ベルギー風ビーフシチュー。ベルギーに来たので一度はビールを飲んでおこうかなということで、店員の勧めに従って地元のドラフトを注文。帰りも歩いて駅まで戻り、ブリュッセル南駅ゆきに乗車。アントウェルペン始発ではないので、地下ホームからの発車となる。終点一つ手前のブリュッセル中央駅(Gare de Bruxelles-Central/Station Brussel-Centraal)で下車し、グランプラスを経由して宿に帰り、明日に備えて早めに就寝。