2014/08/14(木)

昨日決めた通り、今日は山の方へ~ということでブリュッセル南駅始発のインターシティに乗車。ブリュッセルを出て南東に向かい、ナミュール(Namur)を通り過ぎ、次第に山がちとなる風景の中を走り続け、3時間掛けてルクセンブルク中央駅(Gare centrale de Luxembourg)に到着。ブリュッセルを出てからずっとどんよりした空で、時折雨が降っていたので天気は期待出来ないと思っていたら、ルクセンブルクに着いたら晴れていた。中央駅から歩いて20分程のところにある旧市街は、三方を崖に囲まれた天然の要塞。対岸の新市街から景色を見ながら谷を渡って旧市街に入ろうと思っていたら、アドルフ橋(Pont Adolophe)は生憎の改修工事中で、仮設橋からの眺めは今ひとつだった。憲法広場(Place de la Constitution)から緑深い谷間越しに新市街を眺めてから、ガイドブックに載っていた店で昼食。お得なコースメニューがあったので、キッシュ・ロレーヌと鶏のリースリング煮を注文。ワインは勿論、メインに合わせてリースリング。アルザスと同様、辛口な仕上がりになっている。料理を待つ間、ケータイからTwitterにつぶやこうとしたら、音声通話のみでデータ通信は不可とエラーが出たorz

ルクセンブルク大公宮

食事を済ませた後は市庁舎の前を通って、ギヨーム広場(Place Guillaume)に行ったら一部工事中だったので、なるべくそちら側が入らないようにして写真撮影。大公宮(Palais Grand Ducal)はそこからすぐ近くにあるが、通りに直接面していて、国家元首の居所にしてはかなりこぢんまりした建物である。東に向かって旧市街を歩いていると、フランス語とルクセンブルク語が書かれた標識があり、ようやくベルギーとは違う国に来たことを実感。ルクセンブルク大公国(Groussherzogtum Lëtzebuerg)の公用語は、フランス語、ドイツ語、ルクセンブルク語で、地元の言葉はドイツ語の親戚ともいえるルクセンブルク語らしいが、公的な場ではフランス語が使われているらしい。そういえばさっきの店でも、フランス語で話し掛けられたっけ。

旧市街の断崖

旧市街の東端まで来ると両側から谷が迫り、高架橋のような細長い崖となって延びている。後から地図で確認すると、S字型に大きく蛇行する川の間に突き出した半島のような形になっている。道の両側に展望が開け、谷間の木々の間の川や家や修道院、その上を跨ぐ鉄道橋や向こう側の台地などが見渡せる。朝の予報を見て、どんよりと曇っていることを覚悟していたのだけど、望外の好天にシャッターを切りまくる。どちらを向いても印象的な眺めとなっている。高架橋のような道の途中にあるちょっとした展望台にも上ってから、案内標識に従って崖の中腹にある地下室のようなところが、次の目的地であるボックの砲台(Casemates du Bock)の入口である。

ボックの砲台

砲台は細長い崖の中に、地下迷路のように広がっていて、ところどころで砲眼が外に向けて穿たれている。幅が広い通路があると思えば、狭い階段から続く通路があったりするが、案内図がないこともあって現在地が把握し辛い。階段ですれ違うのが大変なので、人の流れについていったら、前方から行き止まりという声が聞こえて、全員で回れ右したりして(笑) 内部をくまなく見たところで、目新しい物が出て来る訳でもないので、適当なところで切り上げて外に出る。

エスプリ広場

旧市街の端まで戻って、景色を見ながら崖沿いに進んでいくうちに、急に空が暗くなって雨が降り始める。谷間を見晴らす公園にいる時だったので、大木の下で傘を広げて雨宿りしていたが、土砂降りを通り越して激しくなり、傘だけでは防ぎきれなくなったのでしゃがみ込む。近くに屋根のある場所はなく、どうしたものかと思っていたら、程なく雨脚が弱まったので、坂道を登ってアーケードの下に入る。小雨になるのを暫く待ってから、ノートルダム寺院(Cathédrale Notre-Dame)を訪れた後、エスプリ広場(Place du St. Esprit)から公共エレベーターに乗って、崖の下まで一気に降りる。列車の時間の都合上、ペトリュス川(Pétrusse)に架かる高架橋(Viacduc)を渡って旧市街を下から見上げただけで、すぐに引き返してエレベーターに乗る。

帰りはヴィアデュック橋(Pont Viaduc)を渡って新市街に戻り、予定していた列車に乗り込む。ルクセンブルクを出る頃は、青空が見えたり小雨が降ったりを繰り返していたが、ブリュッセルに戻るとすっかり天気は回復していた。今日の帰りは南駅からプレメトロに乗車。昼にしっかり食べたので、夜は軽食で済ませる。