2014/08/12(火)

朝食前に部屋で次の滞在先の予習をしていたら、意識がすっかりそっちに行ってしま ったけれど、ここはまだロンドン。今朝も良い天気。ラッセル・スクエアからセント・パンクラスまでは地下鉄で一駅なのだけど、乗車前後にかなり歩くことになるので、チェックアウト後は宿の近くからキングスクロスゆきのバスに乗車。こちらの方が歩く距離はずっと短くて、途中に階段もないので楽である。荘厳な構えの正面からセント・パンクラス駅に入って、国際列車の出発エリアに向かう。イギリスはシェンゲン協定に加盟していないため、出発駅では保安検査に続いて出国審査となる。余裕をもって到着したけど、発車番線は直前まで案内されないので、混み合う待合室で待機。ようやくアナウンスがあったところで、エスカレーターならぬ動くスロープでホームに上がり、ユーロスター(Eurostar)に乗込む。12年前に乗った時はまだ、イギリス国内は在来線を走っていたので、ロンドン側はウォータールー(Waterloo)からの出発だったが、その後高速新線CTRL(Channel Tunnel Rail Link)が開業して、始発駅も変わっている。

ユーロスター

セント・パンクラス駅を出るとすぐに、高速新線を快調に走る。アシュフォード国際駅(Ashford International station)に停車し、暫くすると英仏海峡トンネル(Channel Tunnel)に入る。海底部分の長さは37.9kmで世界一だが、陸上部分が短いので全長としては青函トンネルに次いで2位となっている。トンネルを出てフランス国内に入り、リール・ヨーロッパ駅(Gare de Lille-Europe)停車。ここでパリ方面と分岐して、ベルギーに向かう。車内アナウンスも同じ車掌がイギリス国内は英仏蘭の順で、フランス到着時は仏英蘭、そしてベルギーでは蘭仏独英の順と、それぞれの国の言葉を優先。座席がビュッフェ車のすぐ近くだったので、サンドイッチとコーヒーを買いに行ったら、支払いはポンド、ユーロのどちらでも可能だった。イギリス国内の高速新線により所要時間が40分も短縮しているので、ロンドンを出てから2時間足らずで、ブリュッセル南駅(Gare de Bruxelles-Midi/Station Brussel-Zuid)に到着。

グランプラス

ブリュッセルは南、中央、北の3駅があって、主な列車は連続停車するけど、ユーロスターは南駅のみ。そこから宿まではプレメトロ(Prémétro)を利用。文字通り“地下鉄の前段階”ということで、地下規格の線路をトラム(路面電車)が走っている。将来的には地下鉄になることを想定しているとのことで、現在の地下鉄路線も元はプレメトロだったのだとか。回数券を買ったら磁気カードが出て来たのに、改札にはIC読取機しか見当たらなくて驚いたけど、一番端の改札機にだけ磁気読取機が外付けされていた。ブリュッセル到着時には雨が降っていたけど、プレメトロの駅から宿までは歩いてすぐだったし、小雨になっていたので、傘をスーツケースから取り出さなくてもなんとかなった。宿にチェックインして荷物だけ置いたら、雨上がりの街路をグランプラス(Grand Place)まで歩き、王の家(Maison de Roi)にある市立博物館を見学。前回(8年前)に来た時は月曜で休館日だったのである。ブリュッセル市の歴史に関する展示の他、小便小僧の数々の衣装も見ることが出来る。各国から寄贈された特色ある衣装が地域別に並んでいて、日本からは武者バージョンの他、桃太郎バージョン(お供付き)もあった。

ワーテルゾーイ

同じく前回行きそびれた楽器博物館(Musée des Instrument de Musique)の方は、さすがに時間切れだったので、グランプラス近くのアールヌヴォー調のブラッセリーで早めの夕食。注文したのはワーテルゾーイ(waterzooi)とシャルドネのグラス。グランプラスに出掛けた時には晴れていたのだけど、食事が終わって外に出るとにわか雨。一時は風雨が強くなったので、近距離だけどプレメトロに乗って宿に戻ると、窓の外では再び青空が広がっている。ネット情報によると暫くの間、似たような予報が続いているので、ずっと天気がめまぐるしく変わるということなのだろうか...