2014/09/21(日)

知床五湖

朝起きてネットで確認したら、予約していた船は欠航になっていた。陸上は風のない穏やかな晴天で、海上の波も昨日よりはおさまっているはずだけど、まだ観光船が出せる程ではなかったということか。仕方がないので予定を急きょ変更して、バスターミナルから朝一番の「知床シャトルバス」に乗車。岩男別を通り越し、知床五湖で下車してフィールドハウスでレクチャーを申し込む。 知床五湖は3年前から季節ごとに異なる入域制限が掛かっていて、「植生保護期」の9月はレクチャー(定員制)を受けて「立入認定証」を貰えば遊歩道を自由散策出来ることになっている。直後の回に空きがあったので、主にヒグマに関する映像を見てから、認定証を受取る。フィールドハウスの出口が遊歩道の入口に直結しているので、そのまますぐに散策開始となる。遊歩道も一方通行に変わっていて、五個→四湖→三湖→二湖→一湖、または二湖→一湖の2ルートがある。時間に余裕があるので、勿論五湖全てを辿るコースにする。

一斉に出発するので歩き始めた時は少々混雑していたが、そのうち人影も疎らになる。そうなったらそうなったで、ヒグマに遭遇しないかと心配になったりする。先週は雨の降る日があったようだけど、幸いいずれの湖水も澄んでいた。空の大部分は晴れているのだけど、知床連山にだけ雲が懸かっているのが残念。大きさや表情が異なる湖を順に訪れた後、一湖から先は新設の通路で高架木道に入る。ここからの部分は制限なしで入れるようになっている。一面の笹原の向こうには、オホーツク海が見えている。知床連山展望所に着いた時はまだ山の上の方が雲に隠れていたが、徐々に山並みが姿を現し始めていたので、その場で暫く粘ってみたらほぼ全ての峰が見えるようになった。

知床峠

知床自然センターにバスで移動して、海の方に向かって遊歩道を下る。崖の際の展望台からフレペの滝、別名“乙女の涙”が見えるが、真横に近い場所なので陸側からだと全貌を見ることは出来ない。近くら「オジロワシが飛んでいる」という声が聞こえたので、慌ててカメラを取り出してシャッターを切ったけど、さすがに後ろ姿を写すのが精一杯だった。午後になっても晴天が続いていたので、知床自然センターの軽食コーナーで鹿肉バーガーを食べてから、羅臼ゆきのバスに乗り継いで知床峠で下車。文句なしの快晴で、目の前に聳える羅臼岳は勿論、国後島まではっきりと確認出来る。峠は風が吹いて少し肌寒かったけれど、上着を持参していたので問題なし。約一時間後のバスに乗ってウトロに引き返す。

オロンコ岩より

バスターミナルの近くの「栗ジャガイモ」が名物の店で、プリンを食べて休憩してから、2日連続となるオロンコ岩に登る。やっぱり快晴だと景色は格段に良くて、知床連山もくっきりと見えている。そして今日も、バスターミナルの隣を流れる川に立寄ってサケの遡上を観察してから、宿に戻る。これだけ天気が良いなら、ナイトツアーに参加したら満天の星が見られるのだろうかと思いつつ、2日連続で夜更かしはちとしんどいので、止めておく。結局夕方から雲が出始めたみたいだし。海に沈む夕陽を部屋の窓から眺めた後、夕食を済ませて早めに就寝。