2015/07/28(火)

ショパン博物館

今回の旅行中は朝早く出掛ける日が続いていたけど、今日は時間に余裕があるので、朝食後は部屋でゆっくりしてから出掛ける。朝から良い天気で、新世界通りに出て、周辺を散策してから、ショパン博物館(Muzeum Fryderyka Chopina)に向かう。1時間に70名という入場制限を設けているということを、シャルルドゴール空港のラウンジで知って焦ったけど、慌ててサイトにアクセスしたら、オンラインシステムはメンテ中のため予約は電話のみとなっていた。当日券もあるので、それなら開館時間前に行けば何とかなるだろう~ということで1時間前に来てみたが、実際に人が集まり出したのは開館時間が近づいてからだったので、そこまで気合いを入れる必要はなかった。少し離れたチケット売り場でカード式の入場券を購入してから、一番乗りで入館。館内にはショパン直筆の楽譜や手紙、最後に弾いたピアノなど関連する品々や当時の絵画など、作曲家の生涯をたどる展示の他、音楽作品を聴けるコーナーも充実している。一時間半近く掛けて、じっくりと見学する。

チーズケーキ

昼食は旧市街の近くにあるレストラン「ホノラトカ(Honoratka)」で。入口が分かりにくかったけれど、建物のロビーを通って地下に降りた先にあった。1826年創業の老舗レストランで、ショパンも通っていたとのこと。ただし経営者は当時と変わっているらしい。ショパンと名付けられたコース料理の中から、ローストダックを注文。一昨年プラハでも食べた中欧料理だけど、ポーランドなので付け合わせはピエロギ。そしてデザートにはチーズケーキ。ポーランドは酪農国なので乳製品を使った料理が多いとのことだが、現在のベークドチーズケーキはポーランドが発祥と言われているらしい。事前情報によると、ポーランドのケーキはとても大きいとか、ものすごく濃厚とかいうことだったので、どんな凄いのが出て来るかと身構えていたら、普通サイズで甘さ控えめだけどしっかり美味しいケーキだった。

外に出ると本格的な雨が降っていたので慌てて傘を差したけど、向こうの方は晴れていたので典型的な通り雨で、歩いているうちに程なく止む。旧市街の北側にある新市街(Nowe Miasto)-といってもワルシャワが首都になった16世紀以降に遡る-に入り、マリア・スクウォドフスカ・キュリー博物館(Muzeum Marii Skłodowskiej Curie)へ。ノーベル賞を2度受賞した科学者の所持品や写真などが展示されていて、当時の実験道具も集められている。小さな館内を一通り見学してから表に出ると、向かい側の建物にキュリー夫人を描いた壁画があって、入口には先程と同じ博物館の名前が掲げられている。あれっ?と思って扉の掲示を読んでみると、昨年末に向かい側に移転と書いてあった。どうりでガイドブックの地図とは場所が微妙に違っていた訳だ。元の博物館はキュリー夫人の生家を公開してものだけど、現在の建物は「生家のごく近く」ということになる。

王宮広場

新市街広場(Rynek Nowego Miasta)まで行ってから旧市街に入ると、天気はすっかり回復していたので、昨日訪れた時はあいにくの天気だった旧市街広場や王宮広場の写真を撮りなおす。やっぱり背景は青空の方がいいよね。クラクフ郊外通りに入り、ヴィジトキ教会(Kościół Wizytek)を訪れる。18世紀の建物は奇跡的に破壊を免れていて、学生時代のショパンが弾いたと言われるオルガンも、当時のまま残っている。続いて近くのチャプスキ宮殿(Pa√ac Czapskich)にある「ショパンの家サロン(Salonik Chominów)」を見学しよとしたら、閉鎖されたとのこと。後から公式サイトで調べても、移転ではなく単なる閉鎖になっていた。ショパンがワルシャワを離れる前まで住んでいた場所だったのだけど、見られなくて残念。

ショパンサロン

予定より早くなってしまったけど、一旦宿に引き上げて、部屋で休憩してから出かけ直す。大通り沿いに東に進み、新世界通りを越えた先にあるのが今夜の目的地。ワルシャワ市内では珍しく破壊を免れた古い建物を利用したB&B(朝食付き簡易宿)で、常設のショパンサロンがあって毎晩ミニコンサートが開かれているのである。曲目は日替わりで、ショパンと他の作曲家も少し。今日はシューマンの1作品とショパンの3作品。そのうち聴いたことがあるというか、弾いたことがあるのがシューマンとショパンの1曲ずつ。45分くらいで終了したので、すっかり暗くなる前に宿に戻れた。