2015/08/27(木)

石垣の里

昨日までとは打って変わって、朝から雲一つない青空が広がる。当初は愛南町に連泊して、二十数年ぶりに西海鹿島を訪れるつもりだったけど、台風による予定変更で一泊になってしまった。それでも折角ここまで来たのだから、船越半島を回っておきたい~とはいえバスは本数が少なくて、午前中に半島に行くことは出来ないので、チェックアウト後にタクシーを呼んで貰う。馬瀬山公園付近から半島北西部に向かい外泊(そとどまり)で下車。ここは「石垣の里」と呼ばれ、谷間に石垣が段を作り、その一つずつに家が建っている。解説板によると隣の中泊集落の人口が増えたため、新しい集落を作って次男・三男を中心に移住させたのが、江戸末期から明治に掛けてということなので、石垣も立派な作りとなっている。早速石垣の間の細い階段を登り始めるが、時間の都合上荷物を預けるのが難しかったので、全ての荷物を抱えたままなので結構な運動になる。集落の上方は住む人がいなくなったのか家が撤去されていて、家々の屋根の向こうに入江を見下ろすことが出来る。途中に「だんだん館」という休憩所があったので、これ幸いとアイスコーヒーを飲みながら休憩。バスの時間もあるので、早めに下に降りて停留所付近を散策。以前、訪れた時は外泊の民宿を利用したのだけど複数あるようで、どの宿だったかまではさすがに記憶になかった。

宇和海展望

外泊始発のマイクロバスに乗って、船越で武者泊から来た中型バスに乗り継ぐ。途中の「宇和海展望タワー入口」で降車したが、「入口」の名が示す通り、目的地までは坂を登って1kmであることを現地でようやく知る。次のバスまでは比較的余裕があったので、荷物を抱えながらも馬瀬山頂上付近までのんびりと歩く。受付でチケットを購入して、1時間に3回の「発車時間」を待つ。あれっ、エレベーターで展望台に登るのが20分おき?と思っていたら、塔には固定の展望台がある訳ではなく、2層構造の円盤状の客室が回転しながら登って、下に降りてくるまで6分という“乗り物”だった。よく晴れているので遠くまで見渡せるが、ガラス越しで座席からだとカメラが密着出来ないため、南側は映り込みが出てしまう。麓に降りた後は、近くの展望台から宿毛湾方面を眺めてから、展望タワーの客室が上昇するのを撮影。続いて同じく馬瀬山上にある「紫電改展示館」を訪れる。1978年に近くの海底で発見された戦闘機を翌年引き上げたもので、機体は塗り直されていつものの、直角に折れ曲がったプロペラなど、墜落時の衝撃を物語る損傷はそのまま残されている。

土佐くろしお鉄道

時間少し前にバス停に戻り、ほぼ定刻通りに来たバスに乗って、城辺バスセンターに出る。乗り継ぎのバスは宇和島始発だったので、10分以上遅れて到着。終点の少し手前の宿毛駅前で下車し、近くのコンビニで遅めの昼食を調達。高架下の待合室で1時間近く待ってから、中村ゆきの単行列車に乗り込む。出発時のトラブルで僅かに遅れたものの、ほぼ定刻通りに中村に到着。ここでも待合室で1時間近く待つことになるが、駅前広場に出るとかなり暑かったので、ほとんどの時間を待合室内で過ごす。中村駅前が始発となる路線バスに乗って、市街地を出て四万十川沿いに走り、川と分かれた後は峠を越えてさらに南に向かう。土佐清水市中心部では、一旦経路を外れてバスセンターまで往復。宿毛から土佐清水まで、西海岸を通って直接結ぶ路線バスもあるのだけど、本数がかなり少ない上に宇和島からのバスとの接続は殆ど考慮されていないので、遠回りとなる中村経由を選択したのである。土佐清水市街地から南に向かい、ジョン万次郎の出身地である中浜を経由し、足摺岬の手前にある停留所でバスを降りる。

目の前の宿にチェックインして、敷地内にある展望台から崖の下の海を眺めた後、温泉&夕食。良く晴れているから夕日が見えるかと期待したけど、残念ながら西の方角は陸地で遮られていた。今日の宿は部屋で無線LANが繋がったので、昨日よりは気軽にネットが出来るようになったけど、和室では長時間続けられるような姿勢は取れないので、早めに切り上げてとっとと就寝。