2016/05/05(木)

ナポリ王宮

今回の朝食会場は9階(日米式だと10階)で、ナポリの市街地やヴェスヴィオ山(Monte Vesuvio)も見渡せるのだけど、すぐ近くの鉛筆みたいな高層ビルが視界を妨げているのがちょっと残念。午前中は宿の近くを徒歩観光。最初に訪れたナポリ王宮(Palazzo Reale di Napoli)は、ナポリ王国および両シチリア王国の宮殿だった建物で、工事中のため正門側の外観はシートに覆われている。内部も一部閉鎖されていたようだが、王族の居室や広間、礼拝堂などは見学出来た。高台にある王宮を出た後は坂道を下り、海岸沿いに歩いてサンタ・ルチア地区(Santa Lucia)へ。海に突き出た場所にある卵城(Castel dell'Ovo)が見えたところで時間切れとなったので、市内中心部に引き返す。

カプリ島航路

ベヴェレッロ埠頭(Molo Beverello)港にある日帰りツアーの待合場所に急いだが、指定時間になっても係員は現れない。さらに15分が経過して出航時間が迫り、どうしたものかと焦り始めた頃に、ようやく担当者が現れる。ローマ発のツアーにナポリで合流する形式になっているのだけど、バスのローマ出発が大幅に遅れたらしい。何はともあれ無事乗船出来たので一安心。ナポリ湾(Golfo di Napoli)を航行する高速船は、1時間足らずでカプリ島(Isola di Capri)のマリーナ・グランデ(Marina Grande)の港に到着。

カプリ島観光の目玉はなんといっても「青の洞窟(Grotta Azzurra)」だけど、港に到着した時点で午前中は入れない状態と聞かされる。なんでも4日連続で入れていないらしい。雲ひとつない青空が広がり、風もほとんどないのだけど、それでも現場の波が高いようである。そうなると観光客は一斉に陸上観光に切り替えるため、島内移動のマイクロバスも順番待ちとなって、なかなか乗れない。しばらく待ってようやく乗り込んだバスで、島西部に向かう。細い坂道を上って集落を出て、さらに坂道をひたすら登り続ける。途中で島東部を見下ろす絶景ポイントに出るが、走りながらなので写真を撮るのはかなり難しい。

マリーナグランデ

かなりの高台にあるアナカプリ(Anacapri)に到着し、昼食まで自由行動(買物タイム)となったけど、特に欲しい物はなかったので、そのまま観光客で賑わう通りを歩いてみる。端まで行ったらマリーナ・グランデを見下ろす崖の上に出たので、写真を撮ってじっくりと景色を眺める。遅めとなった昼食は、前菜と主菜を選べるようになっていたので、ペンネ・アラビアータと魚のフライを注文。イタリア滞在中はずっとワインばかり飲んでいたので、後先を考えて飲み物は水にしておく。

緑の洞窟

昼食の後もまた暫くマイクロバスを待ってから、マリーナ・グランデに戻る。結局午後も「青の洞窟」は閉鎖されていたので、島を一周する観光船に乗り込む。右回りに進む途中で、「赤の洞窟」「白の洞窟」「緑の洞窟」と呼ばれる洞窟に接近するが、それぞれ波打ち際の珊瑚、洞窟全体の石灰石、洞窟内の海水の色に因む。洞門を潜り抜けたり、マリーナ・ピッコラ(Marina Piccola)の港や、近くにある有名人の別荘を見ながら進み続け、島の北西にある「青の洞窟」を外から眺める。入口が狭いため手漕ぎボートの乗客は頭を低くして、船頭も漕げないのでロープを伝って中に入るとのことだが、そういう説明を聞いている間にも、何度も打ち付ける波で入口はさらに狭まっていた。さすがにこれはよほど海が穏やかでないと無理だなと納得。

港に戻ったら程なく帰りの船の時間となる。ナポリに到着したところでツアーを離脱。因みにローマからナポリまで、バスで移動すると片道3時間も掛かるらしい(途中の休憩を含む)。つまりはナポリ合流だと7時間のツアーが、ローマからだと半日以上ということになる。宿まで歩いて帰る途中、予報通りのにわか雨。日が照っている中、大粒の雨がぼたぼたと疎らに降る状態だった。雹が溶けて降ったらこんな感じになるのだろうか。今日は昼食が遅かったし、ここのところちょっと食べる量や飲む量が多めだったので、夜は携行食で済ませる。