2017/08/19(土)

フラミンゴ

中断を挟みながら合計8時間くらい眠ってから起床。飛行機の中でもそれなりに寝たので、少々眠るのに疲れた感じがしないでもない。夏時間で6時になってようやく夜が明けるのだけど、週末は朝食が7時からなので待つのが長く感じる。今日は時間に余裕があるので、朝食後も暫く部屋でのんびりしてから出掛ける。まずは市内中心部の散策ということで、印象的な建築を順に辿っていく。カーバイド・カーボンビル(Carbide & Carbon Building)からシカゴ劇場(Chicago Theatre)を経て、ジェームズ・R・トンプソンセンター(James R. Thompson Center)へ。扇型のビルの前にあるのが、デュビュッフェ作「起立した野獣へのモニュメント」で、野外彫刻巡りももう一つの目的だったりする。デイリーセンター(Richard J. Daley Center)とピカソ作「無題」、そしてその前にあるミロ作「ミロのシカゴ」。チェイスタワー(Chase Tower)の傍にあるのは、シャガールのモザイク壁画「四季」。マーキットビル(Marquette Building)を通り過ぎ、連邦政府庁舎(Chicago Federal Building)前のカルダー作「フラミンゴ」に対面した後は、レトロな摩天楼ルッカリービル(Rookery Building)の前を通って高架鉄道の下を潜り、その先にあるウィリス・タワー(Willis Tower)を写真に撮る。シカゴ中心部のこの辺りはループ・エリア(Loop Area)と呼ばれているが、高架鉄道が環状線となっていることに由来しているらしい。高層ビルの間に列車が顔を出す瞬間を狙って撮影しようとしたが、なかなかタイミングよく通過してくれない。

シカゴ美術館

アダムズ通り(Adams St.)を東に向かい、ループの反対側の高架鉄道を潜って、シカゴ美術館(Art Institute of Chicago)の前に出る。5施設共通のシティーパスをネットで事前購入しておいたのだけど、最初の施設で受け取らなければならなかったので、開館前から出来ている「チケット購入」の列に並んだのだけど、いざ窓口の前まで行ったら「ファストパス」の方とのことで並び直し~といってもそんなに時間は掛からなかったけど。バウチャーをシティーパスに引き換えて入館し、本館2階の展示室に向かう。最初の部屋は、ルノワール、モネ、ピサロなど印象派の作品が展示されているが、特に目を引くのが中央のカイユボットの大作。本館の欧州絵画の区画を一通り回って、エルグレコやクラーナハ、ルーベンスの作品を鑑賞してから、渡り廊下を通って別館に行こうとしたら、そちらにも印象派の作品が数多くあったけど、鑑賞は後回しにして別館地下のカフェに急ぐ。昼食時間帯は混むと聞いていたのだけど、正午過ぎはまだ早かったようで、拍子抜けするほど空いていた。注文したのはゴーギャンの特別展とのコラボメニューだったけど、今回は常設展のみの見学だったりする。

午後はカフェ周辺の旧シカゴ証券取引所や、午前中に見た市内の屋外彫刻のモデル、シャガールのステンドグラスを見学してから、渡り廊下の印象派作品に戻る。後期印象派スーラの大作の他、モネやゴッホ、セザンヌ、ロートレックの作品などもあった。ニューヨークのメトロポリタンに次ぐ米国で2番目に大きな美術館なので、なるべく効率良く回ろうとするのだけど、建物の構造が複雑なのでなかなか難しい。ダリやピカソなど現代芸術の区画や、安藤忠雄設計の部屋もある東洋美術の区画を回った後、米国、英国、フランスの様々な時代の部屋の精巧な模型を展示するソーン・ミニチュア・ルームズ(Thorne Miniature Rooms)を見学。最後にもう一度、印象派の作品群を鑑賞してから外に出る。

ウィリスタワー

アダムズ通りを逆に辿り、ウィリス・タワーの展望室入口に回る。建物に入るまでは一般客と一緒に並んだけど、シティーパスを持っていると窓口や保安検査、エレベーターなどで行列をスキップ出来るので、思ったよりも早くエレベーターに乗ることが出来た。2009年に改称するまでは「シアーズ・タワー(Sears Tower)」と呼ばれていて、1973年の落成以来4半世紀の間、世界で一番高かった建物である。今でも米国内では二番目に、シカゴでは一番高いビルとなっている。午前中の方が人は少なかったかもしれないけど、ミシガン湖方面が逆光になるのであえて午後を選んだのである。4つの方位全てがガラス張りの窓になっていて、良く晴れているので遠くまで良く見渡せる。西向きの窓の一部が全面ガラスの張り出しになっていたので、列に並んでみたけど、足元がガラスというのは日本でも体験済みなので、特に怖くはなかった。一通り景色を楽しんだ後は下に降りて、少し離れたシカゴ川(Chicago River)の橋の上からビルの全景を撮影。

ホットドッグ

一旦宿に戻って休憩してから、ミシガン通り(Michigan Av.)を北に歩いてマグニフィセント・マイル(Magnificent Mile)と呼ばれる繁華街を経由し、オハイオ通り(Ohio St.)を西に歩いてリバー・ノース(River North)地区に入る。「ロクンロール・マクドナルド(Rock-N-Roll McDonald’s)」という元はロックをテーマにした内装だったが、1号店を模した内装になっているというマクドの前を通過し、有名店「ポーティロズ(Portillo’s)」へ。週末の夕方だからか店内はかなり混雑していて、レジで注文するために長い行列に並ぶ。注文票を兼ねた袋を店員に渡した後は、受取窓口で自分の番号が呼ばれるまで待つのだけど、数字の順番通りではないので聞き逃さないよう近くで待つ。一人なので席は確保していなかったが、客の回転が早いからか、2階に上がったら席はすぐに見付かった。ということでシカゴ名物その1のホットドッグを食べる。ケシの実をまぶしたパンに挟んで、ケチャップを使わないのがシカゴ流。グリーンペパーがかなり辛い。ソーセージが野菜に埋もれていたりする。帰りは暮れ始めた街の中を歩いて宿に戻る。