2017/11/24(金)

上海博物館

途中何度か目を覚ましながらも、なんとか睡眠不足は解消。朝食を済ませてから部屋に戻ると、明るくなった窓の外は今日も快晴。宿を出て人民広場を経由し、開館時間に合わせて上海博物館に行ってみたら、北口(個人専用)は改装中で閉鎖されていたため、南口(個人・団体兼用)に回り込む。手荷物検査の行列は出来ていたけど、それ程待つことはなかった。展示は品物の製法ごとに時代順となっていて、まずは1階の青銅器コーナーから見学。北京の博物館でもそうだったけど、三千年以上昔にこれだけ精巧な金属製品を作っていたことに改めて驚かされる。展示品を一通り見ていたら思ったよりも時間が掛かったので、それ以降のコーナーは時間配分を考えながら回るようにする。同じく1階の青銅館や彫塑館、2階の陶瓷館、3階の璽印館、書法館、絵画館を順次見て行く。4階の民族工芸館や家具館、銭幣館で見学を終えたところで外に出る。

小籠包

人民広場に戻って近くの黄河路に入り、立ち並ぶ飲食店の中から目的の店を見付けると、11時前でも既に混んでいた。暫く順番を待ってから、レジで注文&会計。小さな店舗なので順次相席で詰めていく。注文してからの調理となるので、待つこと約10分で蒸籠が運ばれて来る。日本では「小籠包」として知られる上海名物だけど、現地では「湯包」と呼ばれている(料理としての総称は「小吃」)。当地では蟹肉入りが多いので、「純肉湯包」を注文するつもりだったけど、品切れだったようで代わりに卵黄入りの「蛋黄肉湯包」を頼む。以前、中が熱くて火傷しかけた経験から、最初のうちはかなり慎重に食べたら大丈夫だった。

豫園楼閣

地下鉄を乗り継いで豫園に移動し、駅から少し歩いいて歴史的な建物を再現した豫園商城に彷徨い込む。有名な湯包店や茶店もあったけど、行列が凄かったので外観のみ確認してから、庭園のチケットを購入して入園。2万平方メートルの敷地内に建物が配され、空間的広がりを感じるように通路や壁が張り巡らされているので、ちょっとした迷路のようになっている。ガイドブックには詳細な解説が載っていたけど、細かく確認していたらかなり時間が掛かりそうだったので、足の赴くままに歩いて様々な景色を楽しむ。修復作業中の区画を除いて一通り回ったところで外に出て、隣の老城隍廟も訪れる。こちらは道教の礼拝所で、聞くところによると地元では豫園よりもこちらの方が有名らしい。少し足を伸ばして、超高層ビルを背景にしながら下町の雰囲気が残る方浜中路や丹鳳路まで行ってから折り返し、上海老街とも呼ばれる方浜中路を西端まで歩いて地下鉄の駅に引き返す。

昨日は旧フランス租界の一部の名所に行き損ねていたことに後から気付いたので、今日は交通大学で下車して武康路を散策。交差点に面した武康大楼が地区のシンボルとなっているようだが、その形状からニューヨークのフラットアイアンビルを思い出す。そのまま10号線の隣駅まで歩いた方が近かったのだけど、地下鉄の乗り継ぎの都合上、もう少し先にある7号線の駅に出る。途中で9号線に乗り換えて、打浦橋で下車して田子坊を散策。昨日の新天地と同じく再開発による商業地区だけど、雰囲気は全く異なっていて、こちらは狭い路地に小さな店と人が溢れるアジアンカオスな雰囲気。

東方明珠塔

夕方前になったところで地下鉄9号線に乗って黄浦江を渡り、世紀大道経由で陸家嘴に移動。目的である東方明珠塔はその名の通り、球体を連ねた独特の形状をしているので、駅からの道に迷うことはない。周辺にある複数の超高層ビルに高さを抜かれているため、トロントのCNタワー程の混雑はないだろうと思っていたが、エレベーターに乗るまでに30分近く待つことになる。そういえばスカイツリーが出来たからといって、東京タワーの人気が衰えた訳じゃないのと同じなのかな。2つある大きな球体の上の方に登って、263mにある展望台「観光層」から全方位の景色を眺める。いつの間にか雲が増えていて、夕陽よりも前に太陽は雲隠れ。日差しが弱く、晴れていても遠くの方は霞んでいたが、上海の中心部は大体見渡せる。ガラスは斜めになっていたけれど、手の届く場所にあったので映り込みは防げた。一番上の球体まで行けるチケットを買っていたので、日が暮れる前にエレベーターを乗り継いで350mにある展望台「太空船」へ。下の展望台よりは空いていて、すぐに一周出来る大きさ。ガラスも垂直になっているのだけど、結構曇っていたため撮影はちょっと厳しい。景色も大きくは変わらないので、下の展望台に降りて日没を待つ。目の前に行列が出来たまま動かないので何かと思えば、午後5時開店の展望レストラン待ちだった。移り変わる景色を眺めながら、夕景と夜景を撮影してから、エレベーターで麓に降りる。チケットには1番下の球体にあるアミューズメント施設や、麓にある博物館の料金も含まれていたのだけど、かなり疲れていたのでどちらもパスして外に出る。

地下鉄の駅に戻るとラッシュになっていて、改札口に向かって行列が出来ている。周辺から人々が次から次へと流れて来るので、暫く待っても変わらないだろうと意を決して並んでみると、保安検査場がボトルネックになっているだけだった。これなら改札の中の混雑はそれ程でもないのかな~と階段を降りてみると、ホームには予想以上の混雑。これは東京並みの混雑を覚悟しなければならないのか~と思っていたら、列車が到着しても前の方の人しか乗車しない。どうやら車内中の方に余裕があっても、扉付近が塞がったら乗り込むのを諦めている模様。そのせいでホームの乗客はなかなか掃けず、2本見送ることになったけど、その分車内が激混みになることはないのかな。一駅の移動なので、通常なら歩いてしまいたくなるところだけど、黄浦江を渡る橋は付近にないのだから地下鉄を利用するか、観光用の有料トンネルを利用するしかない。ようやく南京東路に戻り、コンビニに立ち寄ってから宿に帰る。日本のコンビニ系列だけど、折角だから現地の物をということで粤式炒飯を購入。調べてみると“広東風”という意味らしい。