2018/04/28(土)

ハンブルク倉庫街

就寝から6時間で目が覚める。乗継便でも少し寝たので、初日の睡眠としてはこんなものだろう。朝食を済ませ、宿を出て地下鉄に乗ろうとしたら、路線によって駅が南北に分かれていて、宿から遠い方で裏口側。これなら次の駅から乗っても大差なさそう。3号線に乗って4つ目のバウムヴァル(Baumwall)で下車。途中から地上に出て高架駅になっている。火災の後で復元され、昔の面影が残るダイヒ通り(Deichstraße)に立ち寄ってから、運河を渡る。午前中は雨が降るような予報もあったけれど、実際は予想外の晴天。運河沿いの倉庫街(Speicherstad)は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて再開発された区域で、整然と並ぶ煉瓦倉庫が印象的。最初に「ミニチュア・ワンダーランド(Miniatur Wunderland)」で入場券を買おうとしたら、時間指定制で午前中の分は既に完売。午後1時以降なら好きな時間を指定出来たので、午後5時の券を購入してから出直すことに。

チリハウス

倉庫街を散策した後、旧市街側に戻ってチリハウス(Chilehaus)の外観を見学。1925年竣工の表現主義建築で、街路に合わせて東側の先端が尖っている。世界遺産には「ハンブルクの倉庫街とチリハウスを含む商館街」という名称で一括登録されているので、他の建物もあるはずなのだけど、ガイドブックにはチリハウスの場所さえ載っていなかったりする。その他の建物をネットで探しても場所はよく分からなかったが、歩いているうちに目にしている可能性は十分にある。

パンフィッシュ

旧市街の中心部に出て市庁舎(Rathaus)の前を経由し、内アルスター湖(Binnenalster)の畔を歩いて線路側のハンブルク美術館(Hamburger Kunsthalle)へ。クラーナハを始めとするドイツ画家の作品は勿論、ルーベンスやレンブラント、モネやルノワール、ピカソやダリの作品も展示されている。常設展を観るだけでもかなり歩くことになるので、別館の企画展はパスして運河地区に戻る。少し早めの昼食は、地元料理のハンブルガー・パンフィッシュ(Hamburger Pannfisch)で、3種の魚のソテー。ワインはモーゼルのリースリング。

午後は市庁舎前から地下鉄に乗って、ザンクト・パウリ地区に移動。アルター・エルプ公園(Alter Elbpark)には巨大なビスッマルク像があって、足元の展望台から市街地が眺められる~とのことで丘を登ったのだけど、階段が閉鎖されていて入れず、近くにあるはずのドイツ最北の葡萄畑も見ることが出来なかった。続いて近くのハンブルク歴史博物館(Museum für Hamburgische Geschichte)を見学し、聖ミヒャエル教会(Hauptkirche Sankt Michaelis)の塔に登って景色を眺める。階段を登る覚悟をしていたら、エレベーターがあった。午後になって雲が増えたものの、基本的には晴れているので景色は上々。市街地を西から眺めるので、順光になる午後に訪れたかったのである。教会の近くで戦火を免れた路地を訪れてから、本日3度目となる運河地区に向かう。当初の計画では昼食まで倉庫街にずっといるつもりだったのだけど、ミニチュア・ワンダーランドの予約が取れなかったので仕方がない。

ミニチュア世界

倉庫街博物館(Speicherstadtmuseum)を見学した後、時間調整に散策してからミニチュア・ワンダーランドを再訪。鉄道模型を中心としたジオラマで、米国の砂漠地帯や北欧の雪景色、アルプスの山岳地帯など、様々な場所を再現している。ヴェネツィアやローマの、ノイシュヴァンシュタイン城などの観光名所もあり、地元ハンブルクでは中央駅、倉庫街、聖ミヒャエル教会と、今日見てきたばかりの建物が並ぶ。遊園地や実際に飛行機が離着陸する空港、鍾乳洞など鉄道以外の場面も色々あるのに加え、バンジージャンプやスーパーマン、アトランティス地底人など小ネタもあちことに仕込まれている。じっくり見て回れば夜遅くまで掛かりそうだけど、既に歩き疲れていたので適当なところで切り上げて帰る。夜は駅構内の店で調達した軽食ですませる。