2018/07/15(日)

大涌谷

朝は早めに宿を出て、登山電車で強羅に向かう。この時間帯は、到着ホームが昼間と異なるんだね。三連休とはいえ、さすがに8時過ぎだと待つことなくケーブルカーに乗り継げた。途中4つの駅に停車しながら、終点の早雲山に到着。すぐ近くに展望台があったけど、明星ヶ岳方向は思いきり逆光。次のロープエウェイは9時からの営業だったので、20分以上待ってから乗車。複式単線自動循環式で、次々とやってくるゴンドラに乗り込むと、ぐんぐんと高みに登り、噴煙の立ち上る谷を見ながら大涌谷に到着。ここで必ず乗り換えとなるので、駅周辺を散策。展望台から硫黄に染まる崩落地形を眺めることが出来るが、2015年の火山活動の影響で自然探究路はいまだに閉鎖中。反対側の展望台からは、雲から頭を出す富士山と、芦ノ湖の一部が見える。「箱根ジオミュージアム」を見学してから、その先のロープウェイに乗り継ぐ。

芦ノ湖

反対側の斜面を下って、芦ノ湖の辺りにある桃源台が終点となる。駅舎内の階段を下ると、そのまま乗船場に直結している。芦ノ湖の遊覧船は2社あって、登山電車・ケーブルカー・ロープウェイと同じ小田急系は「箱根海賊船」という名前で、船内の各所に海賊っぽい演出をしちえたけれど、芦ノ湖は海ではないという話も(^^; 約30分と比較的短い船旅なので、デッキに立ったまま景色を眺めて過ごす。猛暑の影響で箱根にしては気温が高いらしいけど、ほとんど雲がない快晴でも、湖面を渡る風が涼しくて気持ち良いくらいである。箱根町で大半の客が降りたが、その次の元箱根で船を降りる。ちょうど11時前になっていたので、近くの店で早めの昼食~ということで、芦ノ湖産の公魚(わかさぎ)のフライを注文。

昼食後は湖岸を回って、箱根神社まで歩く。本殿前だけでなく船から見えていた湖岸の鳥居の前にまで行列が出来ていたので驚く。一旦元箱根に戻り、杉並木の道を歩いて暫く行くと、旧東海道の石畳に出る。ここから1kmくらい続いているらしいが、結構な坂道になっていたし、あまり時間がなかったので、入口だけ見て引き返す。続いて元箱根の「成川美術館」を訪れる。エスカレーターを3つ乗り継いでようやく、高台にある美術館にたどり着く。1階の大展望ラウンジからは芦ノ湖のパノラマが広がり、元箱根港では見えなかった富士山も顔を出している。館内の日本画コレクションを鑑賞してから外に出ると、帰りはエスカレーターがないので、ずっと坂道を歩くことになる。

箱根関所

湖岸を少し歩くと、港では陰になっていた富士山が確認出来た。湖岸沿いにも続く旧東海道の杉並木の間を歩き、湖に突き出た高台にある恩賜箱根公園に上る。離宮を模した建物がある中央広場からは、芦ノ湖と富士山、そして駒ヶ岳までが一望出来る。少し先にある展望台まで行ってから麓に降りて、箱根関所資料館を見学した後、復元された箱根関所へ。裏手には遠見番所跡に続く階段があったので、ここでも高台に登る。関所に戻ると当時を再現した劇を上演していて、「出女」を検査する役目の「人見女」も登場したので、その役職名から「橋の下のアルカディア」の主人公を思い出す。

バスが混んでそうだったので、少し先にある箱根町港まで歩いて、箱根湯本経由の小田原ゆきに始発から乗車。元箱根を通って、峠道を越えた先の小涌園で下車。目的の美術館がすぐに見付からなかったが、交差点を挟んだ斜め向かいだった。岡田美術館は陶磁器、絵画などが5フロアに展示されていて、ざっと見て回るだけでも館内をかなり歩くことになる。足湯カフェや庭園もあったけど、歩き疲れていたのでパスして、観光施設めぐりバスに乗って強羅に出る。駅前広場が狭いため、バスは踏切を渡った先にあるターンテーブルで方向転換しているが、降車客はその手前で降りることになる。

登山電車で箱根湯本に戻り、コンビニで夕食と明日の朝食を調達してから宿に帰る。今日は結構疲れたなと思ったら、大涌谷、箱根神社、成川美術館、恩賜箱根公園、箱根関所の5カ所で坂や階段を上り下りした後、岡田美術館の5フロアを見学したからだった(^^;