2018/08/07(火)

ライゼー

明るくなると再び晴れて、マッターホルンも全貌を現していた。今日は初発が8時なので、朝食を取ってから出掛ける。まずは名所の橋から山を眺めてから、地下ケーブルに乗ってスネガ(Sunnegga)に上る。標高2,300メートル足らずで他の展望台よりは低く、マッターホルンからも離れているけれど、角度的には特徴ある山の形が一番良く現れている。近くのライゼー(Leisee)までちょっとした高低差があるのだけど、案内に従って歩いていたら「ライゼー・シャトル(Leisee Shuttle)」という斜行エレベーター形式のケーブルカーがあったので利用して下りる。ここでも湖面にマッターホルンが映し出されているが、噴水のせいで漣だっているので像が揺れる。付近は高山植物が密集していて、今までに見掛けていない種類の花もあったので、撮影に勤しむ。向こうの方にヤナギランの群生地が見えたので、帰りはシャトルを使わずに急坂を歩いて登り、出来るだけ近付いてから撮影。

スネガからロートホルン(Rothorn)まで行くロープウェイは、経由地のブラウヘルト(Blauheld)から先が安全対策のため今シーズンは運休中。ライゼーからツェルマットまで降りるハイキングコースもあるのだけど、さすがにそこまでの元気はないので、おとなしくケーブルカーに乗って麓に戻る。スネガ滞在中に雲が出始めたマッターホルンは、ツェルマットに降りる頃には頂上がすっかり隠れてしまっていた。山の天気は変わりやすいので、ツェルマットには3泊以上すべし~とガイドブックにはあったけど、2泊でもこれだけマッターホルンを見られたのは、かなり運が良かったのかな。通り雨もあったけど、観光中に山が見えなかったのは結局、初日のグレッシャー・パラダイスだけだったし。

チューリヒ市街

宿をチェックアウトして、マッターホルン・ゴッタルド鉄道に乗ってツェルマットを後にする。フィスプで北に向かう連邦鉄道の列車に乗り換えて、トンネルを抜けトゥーン湖(Thunersee)の畔を走り、8年前に訪れた首都ベルン(Bern)へ。アーレ川(Aare)の鉄橋から旧市街を見ながらベルン中央駅に入ると進行方向を変え、同じ鉄橋を渡ってから東に向かう。高速新線を経由して、同じく8年ぶりとなるチューリヒ中央駅(Zürich Hauptbahnhof)に到着。地下ホームから間違えて正面口に出てしまったので、北口に出直して前回と同じ宿にチェックイン。部屋で休憩してから旧市街を散策。前回はチューリヒに宿泊この2日半はずっと涼しいところにいたけれど、標高400メートルのチューリヒは、まだ連日30℃を超す暑さになっている。それでも天気が良いので、グロースミュンスター(Grossmünster)の鐘楼に登って、チューリヒの街並みを見渡す。

チューリヒ湖

チューリッヒ湖(Zürichsee)の畔まで出てからリマト川(Limmat)沿いに歩き、リンデンホフ(Lindenhof)にも立ち寄って丘の上からの景色を眺める。今日も移動日で昼は携行食だけになってしまったので、旧市街の店で早めの夕食。チューリッヒ料理の仔牛とキノコのクリーム煮であるチューリッヒャー・ゲシュネッツェルテス(Züricher Geschnetzeltes)を注文したら、ここでもやはりレシュティが添えられていたけれど、ベルンが発祥らしい。ワインはラヴォー(Lavaux))のエペッセ(Epesses)で、品種はシャスラ。普段涼しい地方が急に暑くなると、エアコンが普及していないので店の中が外よりも暑くなる。そしてホテルの部屋にも冷房がなくて、扇風機を回していても寝苦しかった。