2018/08/09(木)

今朝のチューリヒは晴れ。中央駅の券売機で切符を購入したら、経路が違っていたので窓口で変更して貰う。券売機が示す経路が良くわからなかったので第1候補を選択したのだけど、印字された記号を見て違っていることに気付いたのである。そちらの経路だと1日数本しかないんだよね。少し焦ったけど、予定していたクール(Chur)ゆきの列車には間に合う。

ファドゥーツ城

長いトンネルを抜けて約1時間で到着するサルガンス(Sargans)で下車すると、空はどんよりと曇っている。駅前広場から連接バスに乗り換えたが、電光掲示が指す乗り場の隣からの発車となる。東に向かって走りライン川(Rhein)を越えると、そこはリヒテンシュタイン。標準ドイツ語では”Liechtenstein”と綴るが、第1音節は短母音になるらしい。バルザース(Balzers)、トリーゼン(Treisen)を通過し、約30分で首都ファドゥーツ(Vaduz)に到着。メインのバス停は郵便局前にあるためファドゥーツ・ポスト(Vaduz Post)という名前だが、この辺りのバス自体が郵便輸送が発祥のポストバス(Postbus)なのだとか。

バスに乗っている間に通り雨があったが、ファドゥーツ到着後に空を見上げると、西半分が青くて東半分が白い。恐らく天気は回復傾向にあるのだろうけど、逆だったら後悔することになるので、今のうちにと市庁舎前から坂道と階段をえっちらおっちら登る。途中の展望台からは、眼下のファドゥーツ市街と、その向こうのライン川や山並みが見える。方角は西なのでバックは青空になっている。さらに登るとファドゥーツ城(Schloß Vaduz)の前に出るが、リヒテンシュタイン大公の現役の居城のため、外観のみの見学。近くの遊歩道からは、谷間全体が見渡せる。天気はすっかり回復して、頭上にも青空が広がっている。

現代美術館

麓に降りて切手博物館(Postmuseum)を見学した後、彫刻作品が並ぶシュテットル通り(Städtle Straße)を歩き、大聖堂(Kathedrale)の前で折り返す。市役所前を通り越して、町外れにあるワイナリーの入口まで行ってから、坂道を登って「赤い家(Rotes Haus)」という印象的な家屋の外観を見学した後、石畳の路地を歩いて市街地に戻る。空はずっと晴れているけれど、気温は30℃を超えていて結構暑い。途中のどこかで昼食を取ろうと思っていたのだけど、すごく高い店かイタリアンしか見付からなかった。現代美術館(Kunstmuseum)のカフェテリアでもいいかなと思ったら、メニューは寿司中心だったのでパスして、そのまま美術館を見学。それぞれの絵には題名や作者を表示せず、各部屋の解説シートを持ち出して参照しながら回る形式になっている。現代美術なので作品名を見てもよく分からないかなと思っていたら、ゴーギャンやピカソの絵もあったりする。

国立博物館

予定していた場所は一通り回ったので、2時間半の滞在でファドゥーツを後にする。乗り換えのサルガンスで改めて周囲を見回すと、青空を背景に山がすぐ近くに迫っていて、印象的な景色となっていた。チューリヒに戻って、駅前の国立博物館(Schweizerisches Nationalmuseum Landesmuseum Zürich)に入ったが、携行食だけではさすがに空腹になっていたので、見学前にカフェでアップルケーキを食べる。館内はかなり広いが、一部改装中のせいか、何もない通路を歩く距離が長いように感じる。スイス文化の展示では「ハイジ(Heidi)」の原作本の隣に、日本のアニメのセル画があったりする。博物館を出ても夕食にはまだ早い時間帯で、宿に戻ってから出直すのも面倒だったので、今日も駅構内で軽食を調達。