今日は日帰り観光ツアーに参加。迎えのバスに乗ってクアラルンプールを出て、高速道路で南東に向かう。途中のサービスエリアで休憩となったが、一瞬トイレかと思った建物は男女別礼拝所で、トイレはその奥の建物だった。以前はゴムの栽培が盛んだったマレーシアも、現在は殆どアブラヤシに置き換わっているとのことで、沿道にはヤシの木が目立つ。約2時間でムラカ(Melaka)に到着。日本では英語読みのマラッカ(Malacca)で知られている街は海運の要衝で、14世紀末に王国となった後、ポルトガル、オランダ、イギリスの植民地を経て、マラヤ連邦として独立という歴史を持つ。
船着場からボートに乗って、蛇行して流れるムラカ川をクルーズして街の中心部に入る。まずは北側にあるチャイナタウンを歩いて、青雲亭を訪れる。中国式の仏教寺院で、屋根の色鮮やかで精緻な陶器の装飾が印象的。続いて近くにあるババニョニャ博物館を見学。ババニョニャとは華人とマレー人の混血を指す言葉で、ババが男性、ニョニャが女性なのだとか。間口に対して奥行きが長く、部屋には昔の調度品がそのまま残されている。その後は一旦自由時間となったので、道に迷わない程度にチャイナタウンを散策。
再び集合して、川を渡ってオランダ広場へ。キリスト教会や旧市庁舎、時計塔など、その名の通りオランダ領時代の建物が集まっている。建てられた時代が微妙に違っていても、いずれも外壁が赤い色調で統一されている。すぐ裏手にある丘に登ると、聖フランシスコザビエル由来のセントポール教会が建っているが、屋根の大部分は残っていない。丘の上からはマラッカタワーと、その向こうにあるマラッカ海峡まで見渡せる。反対側の階段を降りた先、麓にあるのがサンチアゴ砦。ポルトガル領時代の城壁がオランダ領時代に取り壊され、唯一残った部分になっているとのこと。少し遅くなったけれど、近くのホテルに立ち寄って、昼食のニョニャ料理。内容としては、マレー文化の影響を受けた中華料理という感じかな。デザートのかき氷は沖縄のぜんざいを思い出させる。
礼拝日の金曜の午後ということもあって、クアラルンプールへの帰り道は一部渋滞していたけど、到着が若干遅れた程度で済む。一旦ホテルの部屋に戻って休憩してから、夕方前に再び出掛ける。繁華街を歩いて「パビリオン」というショッピングモールを訪れる。ガイドブックに載っていた店に行こうとしたが、建物の中のどこにあるか分からず、結構迷ってしまう。最初6階のレストラン街かと思っていたら、1階の食堂街の方だった。ようやくたどり着いたマレー料理の店で、ナシ・ルマッ(ココナッツ風味のライスとチキンカレー等)を食べる。折角なので食後にテタレ(マレー風チャイ)を注文したら、想像通りの甘さだった。帰りも建物の外に出ようとしたら、出口が見付からない。実は出入口があるのは「2階」だったのだけど、傾斜地でもないのにどうして「1階」が地下にあるのだろう...