2019/04/29(月)

メナラ庭園

夜明けのアザーン(Adhan)と共に目覚めるモロッコの朝。ドイツとの時差は1時間なので、午前5時に起床しても、ドイツだと午前6時に相当する。宿の朝食は8時からと少し遅めで、ツアーの集合時間に間に合わなくなりそうだったので、携行食をかじっただけで済ませる。宿を出て昨日確認した指定場所で待っていると、ミニバスがやって来たので乗り込む。参加者は他にいないようで、新市街に移動してガイドをピックアップしてから、最初の目的地であるメナラ庭園(Jardin Ménara)へ。車を降りて長い通路を歩き、人工湖の周囲を巡る。アトラス山脈(Atlas)からの水を溜めていて、周囲のオリーブ畑に灌漑しているのだとか。公園自体は12世紀に遡り、人工湖の畔にあるパビリオンは、16世紀の建物を19世紀に改装したものらしい。庭園到着時はまだ風が涼しかったけど、外に出る時には日差しが暑く感じるようになっていて、さらに大勢の観光客が入って来るところだった。

クトゥビア

車で少し移動して、庭園入口からも見えていたクトゥビア(Koutoubia)の近くで下車。ここから先は旧市街観光となるので、ずっと徒歩となる。クトゥビアはマラケシュで最も高い塔(69メートル/12世紀)を持つモスクで、「書記」を意味する言葉に由来する。内部にはイスラム教徒しか入れないので、外観のみの見学。続いてバヒア宮殿(Palais de la Bahia)に行ったら、門が閉まっていて入れなかった。ガイドによると予告はなかったとのこと。仕方がないので、代わりに近くの工芸博物館(Dar Si Said)に行くことになったのだけど、まだ開館時間前だったので、周囲を少し散策してから入館。モロッコ各地の絨毯の他、様々な工芸品が展示されていたが、建物自体が元宮殿だったりする。

サアード朝墳墓群

旧市街を少し歩いて、サアード朝墳墓群(Tombeaux Saadiens)を訪れる。マラケシュでは王朝が変わる度に建物が壊されたり閉鎖されたりすることがあったらしいが、ここも入口が閉じられたため、17世紀以前の建物が19世紀になって空から再発見されたとのこと。3つある部屋のうち最も美しいと言われる第2室の前には長い行列が出来ていたが、先程バヒア宮殿に入れなかったばかりだったこともあり並んでみたら、炎天下で30分以上待つことになったけど、それだけの価値はあったと言えるだろう。見学を終えた後は、カスバ寺院(Mosquée de la Kasbah)の前を通って、マラケシュ旧市街の中心とも言うべきジャマ・エル・フナ広場(Place Djemaa el Fna)へ。夜の賑わいが名物らしいが、昼間なので人出はそれ程多くない。広場の近くのレストランに入って昼食。前菜は蒸し野菜で、メインはチキンのタジン、そしてデザートにオレンジとクッキーが出た。途中から隣の区画に団体客が来て、地元音楽の演奏もあったので、少し耳を傾ける。

スーク

午後はスーク(Souk)と呼ばれる市場ないし職人街を散策。地図はあっても細い道が迷路のように入り組んでいるので、一人で歩くのはかなり難易度が高そう。途中、薬局や絨毯屋、木工製品屋など何軒かの店に連れて行かれたのだけど、あいにく海外旅行の土産は、最後に利用する空港で形に残らない飲食物を買う程度。それ故一人の気まずさにも耐えて、鉄の意思で断り続けていたのだけど、スカーフだけは買ってもいいかなという気になってしまい、デザインもそこそこ気に入った物もあって、店員の押しの強さにも負けて買ってしまった。とはいえ値段交渉なんてしたこともなく、適正価格も分からない状態だったので、少し値切ったとはいえ割高な値段だったのかな。

ジャマ・エル・フナ広場でツアーが終了となったので、歩いて宿まで戻る。事前に地図上で道順を確認していても、正しいルートを歩いているのか不安になったけど、宿の人に教えて貰った途中の目印が確認出来たので、迷うことはなかった。部屋で休憩した後、外の店で夕食を取るつもりだったけど、昼食の量が多かったし、暑い中歩き続けて結構疲れていたので、携行食をかじってから寝支度モードに移行。