2019/09/15(日)

会津地方は今日も朝から快晴。会津若松駅のホームに向かう途中、見慣れない列車が停まっていて、型式番号や列車名は表示されていなかったけど、これがかの豪華列車「TRAIN SUITE 四季島」だよね。乗り込んだのは真っ赤な車体の「AIZUマウントエクスプレス」。で、終点の東武日光まで4社5路線を走破している。最初はJR只見線を走り、西若松からは会津鉄道(旧国鉄会津線)に入る。会津若松を出てから約40分の乗車で湯野上温泉に到着。茅葺屋根の駅舎の中には囲炉裏があるという、風流な造りになっている。駅前で少し待ってから、初発の乗合バス「猿游(さるゆう)号」に乗車。片道運賃の設定はなく、1日乗車券(千円)が必要になるが、1便を除いて2地点の単純往復のみなので、実質的に往復運賃ということなのだろう。朝のうちは最短ルートで目的地に向かうが、午後から渋滞になったら迂回ルートを使うらしい。

大内宿集落

大内宿入口に到着して坂道を上ると、両側に茅葺き屋根の家並みが続く道に出る。朝から既に多くの観光客が行き交っているが、午後からだともっと混雑するのだろう。道は緩やかな上り坂で、両脇が水路になっている。立ち並ぶ建物は殆どが土産物屋や食堂のようだけど、重要伝統的建造物群保存地区だけあって半端ない風情。どこまでも青い空に、山並みの緑と茅葺き屋根の褐色、それに水路の側で咲く花が彩りを添えている。道の終点の先には急な階段があって、頑張って登れば神社の近くから集落を見下ろせる。ガイドブックやポスターの写真は、やっぱりこのアングルだよねと納得しながら撮影。冬は雪景色になるようだけど、来るのが大変そう。

別の階段から麓に降りて、集落の中ほどにある「大内宿町並み展示館」を見学。本陣のあった場所に復元された建物で、内部では茅葺き屋根の解説パネルや各種民具が展示されている。展示館の裏手に棚田が見えたので行ってみたら、ソバの白い花が咲き乱れていた。そして早めの昼食ということで、バスのサービスチケットが使える店に入って、名物のネギ蕎麦を注文。長ネギが丸ごと添えられていて、これを箸代わりに使いながら、少しずつ齧って薬味とするというもの。さすがに最後の方は、ネギだけで食べるのは難しかったので、箸を使うことにする。そのままサービスの栃餅にも使ったし~って別に反則ではないので言い訳は不要なのだけど^^; 昼前のバスは混雑するという話だったので、一つ前のバスに乗って駅に戻る。といっても会津高原方面の列車は暫く来ないので、大内宿で待つ代わりに駅で待つことになるのだけど、確実に移動しておきたかったのである。列車を待つ間に次のバスが来て、パッと見た限り満席に近いようだった。列車の遅れを受けてバスの出発も遅れていたので、その次の便だと乗り継ぎが出来なかったかも。

塔のへつり

会津田島ゆきに乗って、隣の塔のへつりで下車。1時間以上も待ったのに、わずか6分の乗車だけど、さすがに歩くにはちと遠い。駅から川と思しき方に向かって歩くと、土産物屋が軒を連ねる向こうに「塔のへつり」の入口があった。「へつり」とは地元の言葉で「断崖」を意味するとのことで、“仏塔のような奇岩が連なる崖”ということらしい。漢字で書くと「山冠に弗」。川の近くに降りて吊り橋を渡ると、奇岩の中に穿たれた通路に出るが、途中で通行止めになっている。階段を登ると虚空蔵菩薩の近くから川を見下ろせるが、柵などはないので端までは行かないようにしておく。駅に戻っても待合室は狭いので、近くのベンチに腰掛けて帰りの列車を待つ。今日の午後は数風程度遅れている模様。会津線内も快速運転する列車で、乗っていいるうちに寝入ってしまったので、気が付けば西若松の手前だった。窓から見えているのは磐梯山だよね。

御薬園

七日町で下車し、駅前から「まちなか周遊バス」の「ハイカラさん」に乗って、野口英世青春館に移動。野口英世が左手の手術を受けた「旧会陽医院」だった建物で、1階はカフェ「會津壱番館」で、2階が小さな資料館になっている。まずは1階のカフェで休憩ということで、酒粕プリンを注文。続いて2階を見学してから、再びバスに乗車。鶴ヶ城を通り越して、御薬園(おやくえん)で下車。その名の通り薬草園から始まった大名庭園で、今でも一部区画が薬草見本園になっている。夕方が近付いていても、快晴が続いていて日差しが暑い。帰りのバスは小型車で、立ち客が発生していたが、東山温泉で大半が下車したので、時間的にも宿泊客だったのだろう。会津若松駅前に戻った後は、食べに出るのが面倒になったので、コンビニに立ち寄って軽食を調達。今日は定期観光バスに乗るつもりだったのだけど、満席だったため自力で回ることになったが、コース内容は一通りこなせたし、移動効率は落ちても自分のペースで見学出来たのでよしとしよう。