2019/11/02(土)

ジャマーマスジッド

途切れ途切れに4時間眠った後、もう少し寝ていようとしても目が冴えてしまったので、そのまま起きて昨日の写真をアップロード。ロビーに降りるには一旦テラスに出るようになっているが、朝から空は霞んでいて視界は悪く、なんだか煙たい感じがする。朝食を取った後、支度を済ませてから迎えの車に乗って市内観光開始。まずはオールドデリーと呼ばれる旧市街に入って、ジャマー・マスジッド(Jama Masjid)を訪れる。高台にあるインド最大級のモスクで、赤い砂岩を使った17世紀の建築。ツアーでは通常、外観のみの見学となっているが、折角なので靴を脱いで中に入る。礼拝堂の前は大きな広場となっていて、朝から多くの人で賑わっている。正面側から写真を撮ったけど、この距離でも建物は若干霞んでいる。モスクのすぐ近くにある世界遺産ラール・キラー(Lal Qila)は、予定通り外観のみの見学で、門の近くで車を降りて写真だけ撮影。“レッド・フォード(Red Fort)”の別名の通り、赤い砂岩の城壁が長く延びている。続いて訪れたのがラージ・ガード(Raj Ghat)。「建国の父」と呼ばれるマハトマ・ガンディー(Mahatma Gandhi)の火葬場で、今もその時の火が燃え続けている。献花台まで行ける参拝通路もあるが、今回は四方に設けられた壁の上から見学。敷地内にはガンディーの言葉を記した碑が散在している。

インド門

ニューデリー地区に戻って、最初に訪れたラクシュミ・ナラヤン寺院(Laxmi Narayan Temple)の名前は、ビシュヌ神の化身ナラヤン神とその妻ラクシュミ神から。20世紀に建てられた新しい寺院だが、黄色い壁と赤い屋根の荘厳な建物。カメラの持ち込み自体が禁止なので、ケータイと共に車に残し、入口で靴を脱いで中に入る。内部には多くの神像や絵画があって、一通り説明を受けたけど、名前を覚えるだけでも大変そう。車に戻った時は道の反対側だったので、さっきは近すぎて撮り辛かった外観を撮影。新市街であるニューデリーは行政の中心で、国会議事堂や大統領官邸があって~と近くまで行ってみたが、官邸は霞んでいてほぼ見えない。そしてそこからまっすぐ続く道路の先にインド門((India Gate)があるが、かなり近付かないと見えてこない。

フマユーン廟

午前のハイライトとなるのは世界遺産のフマユーン廟(Humayun's Tomb)。ムガル帝国2代皇帝フマユーンの墓廟で、タージ・マハルの原型になったと言われている。ペルシャ風の四分庭園に囲まれた16世紀の建物は、赤い砂岩と白い大理石を組み合わせた幾何学模様。新しい道路が出来たので、本来の正面とは違う側に入口が移動したとのこと。建物の上階から四方の庭園を見渡した後、隣接するイーサー・ハーン廟(Isa Khan's Tomb)も見学。今日の天気予報は海外サイトでは"hazy sunshine"となっていたが、太陽が出ていても霞んでいて直視しても眩しくないくらい。晴れていても空は青くないのだけど、その代わり暑くはなく(乾季に入って気温が下がり、最高気温は30℃程度)、どの向きで写真を撮っても逆光にはならなかった。昼食はインド料理の店で、タンドリーチキンと3種類のカレー。外国人向けに辛さは控え目になっていた。

クトゥブミナール

本日3カ所目となる世界遺産は、クトゥブ・ミナール(Qutub Minar)。カタカナ表記を見て、マラケシュのモスクを連想したが、アラビア語の「図書館員」に由来するクトゥビア(Koutoubia/Kutubia)に対して、こちらは人名由来(ムガル帝国以前のスルタン)。13世紀に遡るミナレット(尖塔)は高さ世界一となる72.5m。以前は内部に入れたそうだが、停電を契機とした将棋倒し事故以来、立入禁止となっている。周囲は様々な遺跡が残っていて、どこから見ても尖塔が背景に入る。アライ・ミナール(Alai Minar)は基礎部分のみで建造が中断された尖塔で、完成していたらクトゥブ・ミナールを超えていたのだとか。そして注目すべきは、遺跡の中に立つバルマンの鉄柱(Iron Pillar)。「チャンドラバルマンの鉄柱」や「デリーの鉄柱」とも呼ばれるようだが、千数百年を経ても錆びないことで知られている。神坂智子の「シルクロード・シリーズ」に登場しているが、作品を読んでから30年経ってようやく訪れることが出来た。

ツアーが終了して宿に戻ったのが夕方前。昨日からの疲れも残っているので、早めの夕食は携行食で済ませて、さっさと寝る。