2020/07/26(日)

大崎八幡宮

遅めに宿をチェックアウトし、仙台駅前のロッカーに荷物を預けてから、仙山線愛子(あやし)ゆきに乗車。東北福祉大前で下車したら駅は丘の上にあって、長い階段を下って道路に出る。そこからのルートは少し複雑だったけど、事前にストリートビューで予習していたので、迷うことなく大崎八幡宮の北参道にたどり着く。伊達政宗ゆかりの神社は、本殿や拝殿が国宝に指定されていて、その手前にある長床は重要文化財。時間に少し余裕があったので、長い石段を下って表参道に出て一の鳥居を見上げてから、北参道経由で駅に戻る。小雨が降っていて途中で傘を差すことになったが、幸い本降りになることはなかった。仙山線で仙台の1つ手前の東照宮に移動し、駅前の公園を通ってすぐ近くにある仙台東照宮を訪れる。こちらは階段を登った先にある本殿、拝殿、随身門などが重要文化財になっている。

東北歴史博物館

東照宮からの仙山線上り列車は5分前後の遅れの運転となり、仙台での乗り継ぎがぎりぎりになってしまった。しかも東北線下りは「仙石東北ライン快速」としか案内されず、ホームの電光掲示やアナウンスで停車駅が示されていなかったので焦ったが、ホームの時刻表で東北線内は塩釜まで各停ということを確認出来たので飛び乗る。4つ目の国府多賀城で下車し、駅のすぐ南側にある東北歴史博物館の常設展と敷地内の今野家住宅を見学。続いて駅の反対側の遺跡を目指して案内掲示に従って歩くと、まずは小高い丘にある館前遺跡に登り降りした後、中央公園の裏手を進んで草地の中を突っ切って丘に登り、やっと多賀城碑(壺の碑)にたどり着いた~と思ったら表に見えていたのは別の石碑で、重要文化財に指定されている花崗砂岩の石碑は隣の覆屋の中に保護されていた。8世紀の多賀城創建と改修を伝えるもので、なんでも「日本三古碑」の一つとされているが、例によって候補の数は三つに収まっていないらしい。

多賀城跡

車道を渡って細い道を進み、一部整備工事中の区画を通って幅広の階段を登ると、多賀城の政庁跡が眼前に広がる。国府として機能したのは8世紀から11世紀にかけてだが、その間に何度か改修や消失・再建を繰り返している。現在残っているのは南門や正殿、東脇殿などの建物の礎石のみで、ざっと見回ってから丘の麓に降りる。来た時のルートは高低差や未舗装道があってちょっと大変だったので、帰りは少し遠回りになってもいいからと車道沿いに歩く。途中の多賀城跡あやめ園は、例年だと「あやめまつり」を開催している時期だけど、今年は感染症対策のため中止となっていて、人が集まらないよう花も刈り取っていた模様。その先に廃墟っぽい建物があったのだけど、看板の文字を読むと「東北歴史資料館」で、先刻訪れた東北歴史博物館の前身だった。そしてようやくコンビニを見付けたので軽食を調達。かなり空腹になっていたのだけど、これまでずっと道中に見当たらなかったのである。駅のホームで列車を待つ間、購入した豆パンを食べて人心地。

帰りも仙石東北ラインに乗って仙台に戻り、ロッカーの荷物を取り出してから、空港アクセス線の快速に乗って空港入り。ロビー内でなるべく人のいない区画を探して時間調整し、那覇からの折り返し機材が到着したことを確認した後、買物を済ませて保安検査場を通過。ラウンジでは「ずんだ餅ぷち」(前回は店が閉まっていて買えなかった)を食べただけで、さっさとロビーに出る。前回よりも人が増えていて、マスクを外したままにしている人が多かったので、どうにも落ち着かなかったのである。帰りの機材はB737-800。今度は夕食の時間帯で、やっぱり和食だったので、白ワイン(ソーヴィニョン・ブラン)を注文。雨雲の影響でベルト着用サインが消灯している時間が短めだったので、食後はすぐにコーヒーを注文。大阪平野は天気が回復していたので、遠くに大仙陵古墳が見えたけど、前方後円墳の形までは確認出来なかった。大阪空港に着陸した時は、ちょうど雲の切れ間から沈む夕日が見えているところで、反対側には鮮やかな虹が二重に出ていた。タキシング中の飛行機から撮影した写真を後から確認すると、10枚くらいのうち失敗していないのは1枚だけだったが、直前の雨で濡れていた誘導路にも虹が反射していた。

駅前のスーパーで買物するほどの元気は残っていなかったので、コンビニに寄ってから帰宅。今朝の段階では仙台空港が視界不良で欠航対象になる可能性ありと表示されていたのでちょっと心配していたのだけど、午後に再確認したら対象から外れていて、帰りの便も予定通りの運航~と思っていたら、その折り返し便が「羽田または関空に向かうかも」という条件付きになっていたので驚く(結局予定通り仙台に到着した模様)。どうやら宮城県東部地方は、1週間に亘ってずっと濃霧注意報が出ていたらしい。今回はずっと天気が良くないことを覚悟していたのだけど、傘を使ったのは1回だけで、予定通り帰って来ることが出来たので何より。