2022/07/17(日)

アルファベットCはギリシャ文字Γ(ガンマ)に相当し、本来は/g/の音を表していたが、ラテン語では/k/の音も表わしていたため、区別が必要になってCにヒゲを付けてGが作られて/g/を表すようになったのだとか。そして初期のラテン語では/k/を表す文字がCKQの3種類あって、後続の文字によって使い分けられていたと昔習ったけど、どうやらその頃はGもなかったため、/k/と/g/の両方の音をCKQで表していたらしい(EQO/ego(私は))。当初の使い分けは“Aの前はK、UとOの前はQ、それ以外はC”というルールだったのだけど、これはラテン語がエトルリア語から文字を取り入れたことによるものらしい。エトルリア語には/k/と/g/の区別はなく、/q/の音素もなかったため、西方ギリシャ文字のCKQが同じ発音となってしまった結果、後続文字で書き分けるルールが出来たのだとか。このルールはラテン語では後に衰退し、/k/は原則としてCで表されるようになり、Kはkalendae(月初日、calendarの語源)という語でのみ、Qは半母音との組み合わせquのみという例外が残された。これが英語やフランス語で、Qの文字が専らquの組み合わせで使われる由来となっている。

今夜のワインはChâteau de Pez(ACサンテステフ)の2015年。夏の福袋の4本目となるが、残り1本はちょっとお高い泡のため、飲むのはまだ先になりそう。