2024/03/19(火)

赤系の色を表す"crimson"(クリムゾン)と"carmine"(カーマイン)は、どちらもアラビア語の"qirmiz"(カイガラムシ、およびその染料)に由来するらしい。英語に入って来たのは前者の方が早いようである。“カーマインの方がクリムゾンよりも明るめの色で、やや紫がかっている”という説明も見掛けたけど、Wikipediaの「カーマイン」のページには複数の色見本があって、「クリムゾン」よりも明るいものも暗いものもあったりする。一方、"vermilion"(バーミリオン)は、銀朱(合成した硫化水銀(II))のことを指すようだが、語源としてはラテン語の"vermiculus"(小さな虫)で、この“小さな虫”というのはやっぱりカイガラムシである。また、"scarlet"(スカーレット)は中世ラテン語の"scarlatum"(赤い服)に由来するらしいが、その語源は不詳となっていた。

欧州ではもともとタマカイガラムシを染料に使っていたが、後に南米原産のコチニールカイガラムシに変わったらしい。そしてアジアのラックカイガラムシから取れる染料が「臙脂(えんじ)」なのだとか。そして「朱」は辰砂(天然の硫化水銀(II))を原料とする一方、「紅」は植物のベニバナ、「茜」も植物のアカネに由来するが、「緋」もアカネに由来する色だったらしい。特にアカネとムラサキ(これも植物名)を混ぜると色が濃くなったのだとか。

熊本ワイン

今夜は熊本ワインの菊鹿メルロ樽熟成の2021年。先日のシャルドネに続いて、こちらも初めて飲むビンテージとなる。