2024/06/27(木)

「ワルシャワ歴史地区」は戦争で壊滅的な被害を受けたが、戦後に街並みを厳密に復元している。その際、カナレットのヴェドゥータ(都市景観画)を参考にしたとのことだが、ヴェネツィアのヴェドゥータで知られる画家の作ではなく、その甥のベルナルド・ベッロットの作のことだと知る。元祖(?)カナレットの本名は"Giovanni Antonio Canal"で、父親のBernardo Canalも画家だったため、指小辞を付けて"Canaletto"(小カナル)と呼ばれていたらしい。有名なヴェネツィアのヴェドゥータの他、ロンドン滞在中に描いた英国の作品も多いとのこと。甥のBernardo Bellottoは「ベルナルド・カナレット」とも呼ばれ、特に晩年を過ごしたポーランドでは「カナレット」といえば甥の方を指すらしい。ワルシャワの王宮やドレスデンの美術館に、それぞれの街を描いた「カナレット」の絵があったので驚いたのだけど、どちらも甥の作品だったようである。