フランス語で"nn"と綴ると、通常は直前の母音が鼻母音にならないのだけど("ennemi"は“エヌミ”と発音する)、"ennnui"を“アンニュイ”とあたかも"en-nui"のように発音するのは、例外ということなのだろうか。"enneigé"も“アンネジェ”だけど、これは明らかに語源が"en-neigé"なのに対して、"ennui"は語源的に"en-nui"という訳ではない。ということで調べてみると、"ennui"は18世紀までは“アンニュイ”と“エニュイ”の両方の発音があって、19世紀に前者が広まったが、南仏では今でも後者の発音があるらしい。そして前者の発音が"enfermer"等と関係付けられていたので、語源と無関係に"en-nui"と認識されたということなのかな。
今夜のワインは久々のシャブリということで、Domaine Nathalie & Gilles Fèvre Chablis 1er Cru 2021年。